旅行流通速報 Vol. 495号
1. オバマ「旅行会社に最後に行ったのは何時・・・」
2. グーグル フェイスブック トリアドのオンライン旅行将来像
3. アメリカン航空とセーバー、流通契約 9月末まで延長
4. 其の他のニュース
5. 編集後記
「顧客が旅行会社に求める"もの"って何なの?」
Tnooz, 8/24/2011
1. Obama is right about offline travel agencies
オバマ「旅行会社に最後に行ったのは何時・・・」
先週、オバマ大統領が自身のイリノイ州の選挙区で、米国経済の活性化が如何に大変であるかについ演説した。 その中で彼は、"経済がますます効率化して職を奪っている、銀行窓口がATMに、旅行会社がオンラインにとって代わっている"のごとくの趣旨の発言をした。(TD勉強会 情報494号 ページ8参照)
"..... one of the challenges in terms of rebuilding our economy is businesses have gotten so efficient that - when was the last time somebody went to a bank teller instead of using the ATM, or used a travel agent instead of just going online?....."
この発言に強く反発したのが業界団体だ。 大統領の旅行会社に対する認識不足だと憤慨したASTA(全米旅行業者協会)は早速大統領に書簡を送り、"米旅行会社は 12万人を雇用し、旅行の50%を販売している米国の重要な業界である(決して衰退していない)"と述べている。
旅行ブログのTnoozやThe Beatは、現実を直視すればオバマ大統領の発言はチットも間違っていないと言っている。 そして、ASTAや業界団体が大統領に勝ち目のない喧嘩を売っているように見えるとコメントしている。
The Beatは、旅行業界の雇用者数は、2000年の124,030人から2010年の70,930人に▲43%低下していると言っている。 そして旅行会社の販売は、PhoCusWrightの調査によれば、これも現在は30%程度に低下していると言っている。(OTA販売を含めた仲介業者の販売額は50%程度となる)
ASTAは、旅行会社は衰退していないし、ましてや決して消滅している訳でもないと今度はTnoozに反論している。 ASTAは、会員数8,500を誇る全米最大の業界団体である。
Tnooz, 8/26/2011
2. Google, Facebook and TripAdvisor on what is next for travel
グーグル、フェイスブック、トリアドのオンライン旅行の将来像
インスタントでバーチャルな旅行の検索方法が変わりつつある。 今後のオンライン旅行のランドスケープを変えるものは何なのだろうか? 我々の業界が直面する最も重要な機会(ないし脅威)は一体何なのだろうか? Facebook, Google, TripAdvisorに、オンライン旅行業界の"次の大きなもの"は何なのか? を聞いた。
Rohit Dhawan, lead product manager at Facebook
・ 全てがソーシャルになっている。
・ かっては情報Webで"what"を探していた。 現在はソーシャルWebで"who"を探している。
・ FBのプロファイルページが、Webページより多い。 ソーシャルWebでは、旅行を含む全ての産業界で、人々がマーケティングの中心になる。
・ マーケター達は、ソーシャルWebで自身のブランドと顧客の間の双方向の会話を創り出すための より大きな機会を有している。
・ この結合により、今や効果的なそして大規模な口コミのマーケティングが初めて可能になった。
・ FBが提供する広告、ページ、スポンサードストリー、ソーシャルプラグインの一連のマーケティングツールを使った、口コミを利用することができるのだ。
Barbara Messing, chief marketing officer at TripAdvisor
(1)旅行がよりソーシャルとなっている。 旅行の良い意思決定をするために、人々はテクノロジーやソーシャルネットワークを利用して友達たちの助言や提案を求めている。 TripAdvisorが、友人達とのネットワーク形成を手助けしている。
(2)モバイルから目を離せない。 旅行計画段階と旅行中の両局面に変化をもたらしている。 特に旅行中の旅行者に、その旅行者に相応しい情報をタイミング良く位置情報を付けて提供することができるのは、モバイルの他には考えられない。 高い国際電話ローミング料金は、何とかならないものか!
(3)TripAdvisorが努力して来たレビュー情報は、今では何処のサイトでも利用できるようになった。 ホテルも自身のサイトでレビューを掲載している。 Googleもレビューを収集し始めた。 TripAdvisorでは、先月4,500万のサイト訪問者が5,000万のレビューを閲覧している。 旅行の計画段階でレビューが顧客にとって無くてはならないものとなっている。
Rob Torres, Head of Travel, Google
(1)モバイルの革命が起きている。 旅行会社はこれを利用しない手は無い。 2012年には、モバイル利用者が51% 拡大するだろう。 米国のスマホ保有者の34%が、モバイルで検索している。 国際線旅客の23%がモバイル チェックインを利用している。 2012年には、モバイル利用者の18%がスマホ予約するだろう。
(2)旅行者は、格安ディールを求めて努力するだろう。 フラッシュ販売サイトが、特に旅行関連のそれが、継続して流行るだろう。
(3)1990年代後半のOTA誕生以来プロダクト イノベーションが出現している。 ドリーム、リサーチ、予約、体験、シェアリング、の旅行のサイクル(特に計画段階)で、イノベーションが期待されている。 2012年には、この機会を利用して事業を立ち上げる 多くの新興企業が生まれるだろう。
(travelweekly.com, 8/20/2011) (wsj.com, 8/22/2011) (Tnooz, 8/24/2011)
3. AA ex tends deadline with Sabre, develops corporate portal
アメリカン航空とセーバー、流通契約 9月末まで延長
8月18日、AA航空とSabreが、8月31日に失効するフルコンテンツ契約を9月6日まで延期した。 8月23日、両社は、これを更に9月末まで延長することとした。 これ等の延長は、現在係争中の裁判スケジュールの遅延による影響のためであると説明している。 テキサス州Tarrant County Courtは、SabreのAA便表示停止に対するAA航空の差し止め請求に関するヒアリングを、9月26日まで延期した。 両社は、契約の友好裡の更新に努力していると語っている。
AA航空は、6月10日の裁判所のヒアリングでは、「Sabreが、9月以降AA便の表示を停止すると言っている」と報告していた。 AAは、 両社が友好裡に契約更改に合意するまでの間、Sabreの 若しくは 裁判所の 差し止め命令の何れかにより、AA便のSabre表示が継続されるだろうと述べている。 Sabreは、AA便の表示停止を自ら実施するつもりはないと言っている。
AA航空は、万一SabreがAA便表示を停止した時に備えて、法人顧客がパスワードでその法人専門のAAのページにアクセスできるコーポレット・ポータルをダイレクト・コネクトのシステムの中に立ち上げた。 或る法人顧客は、全てのトランザクションは契約しているTMC(法人管理旅行会社)経由で実施する必要があるので、このコーポレット・ポータルが 即GDSの代替とはなり得ないと言っている。
4. 其の他のニュース
旅行流通・TD
(1)米旅行産業 雇用増 +106千人
米国の旅行産業の雇用者数が、6月末までの過去1年間で+106千人増加した。 これは、この間の全産業の雇用者増の11%を構成する。 ドル安やその他の要因による米国訪問者数の増加が、雇用増加に貢献している。 外国人訪問者の支出は、全ツーリズム支出の約1/3を占める。 そして、訪問者は1旅行当り $4,000を消費している。 旅行産業の雇用者数は、およそ750万人であるが、1999年と2000年のピークの780万人よりも減少している。(travelweekly.com, 8/20/2011)
(2)プライスライン創立者、逆オークションモデル特許で戦う
Priceline創立者のJay Walker(55)は、パテント販売会社IP Navigation Groupと共に、彼が考え出した「name your own price」の逆オークション モデルを含む 約400のパテントの一つ若しくは複数の特許侵害で、数百の企業(Amazon.com, Zynga Inc, Google Incが含まれる)を提訴した。 Walkerに批判的な人達は、彼の行為を"パテント トロール*"だと言っている。
先週、Googleは、17,000の特許を確保するためにMotorolaを $12.3bnで買収した。 先月、Appleを含むテクノロジー企業集団が、倒産したNortel Networks Corpから6,000の特許を獲得するために $4.5bnを支払った。 米国における特許侵害が2000年から +23%増加して2010年に2,833件に達している。(wsj.com, 8/22/2011)
*=パテント・トロール (patent troll)、特許トロールとは一般的には定義が困難であるが、自らが保有する特許権を侵害している疑いのある者(主にハイテク大企業)を見つけ出し、それらの者に特許権を行使して巨額の賠償金やライセンス料を得ようとするが、自らは当該特許に基づく製品を製造販売したり、サービスを提供したりしていない者を指す英語の蔑称である。「トロール」(troll)とは、もともと北欧神話で洞穴や地下等に住む奇怪な巨人または小人を意味し、「怪物」というような意味合いで使われている。この語は1991年にインテル社の顧問弁護士であったPeter Detkinによって初めて用いられた(1993年前半の特許訴訟で初めて用いられたという説もある)。 日本では「特許ゴロ」と呼ばれており、別名として「特許搾取者(patent extortionist)」、「特許寄生虫 (patent parasite)」、「特許の海賊 (patent pirate)」、「特許投機家 (patent speculator) などのほか、「パテント・マフィア」との表記も見られる。(http://ja.wikipedia.org/wiki/)
(3)インセンティブ復活
世界金融危機と所謂「AIG効果」*で大きなダメッジを受けた米インセンティブ市場が復活している。(*=AIG効果=米連邦政府から$85bnに上る公的資金援助を受けた1週間後に、AIGが $400,000にのぼる贅沢なインセンティブ旅行を実施し世間から糾弾された事件。 この事件後、米国の会社は、世間の批判を怖れてインセンティブやモチベーション・イベンツの実施を見送った。)
Society of Incentive and Travel Executivesの会員の多くは、インセンティブ需要が回復していると言っている。 しかし、企業はインセンティブのROIを今まで以上に強く求めている。 インセンティブが、どれだけの収入増加に貢献するのかの説明が 計画者たちに求められている。(travelweekly.com, 8/23/2011)
(4)新チケット販売
コンサート プロモーション大手AEG Liveが、Ticketmasterに対抗してチケット販売に乗り出す。 AEGが一部を保有しているOutbox Enterpriseもチケット販売を開始する。 Outboxは、Live Nationに次ぐ第2位のコンサート プロモーターである。 AEGは、デンバーのAnschutz Corpを保有している大富豪Phil Anschutzが支配している。 米国に於けるコンサート チケット価格は2010年に $61.74と2009年比で僅かながら低下している。 トップ100のツアーのチケットの年間販売額は2010年に $35.7bnとなり前年比▲12%低下した。(wsj.com, 8/23/2011)
(5)フロンティア航空CEO グルーポンで航空券販売検討
Frontier Airlinesの親会社であるRepublic Airways Holding CEO Bryan Bedfordが、流通コストが削減できるのであれば、或はその方が 採算性が良いのであれば、GoogleやGroupon経由の航空券販売だって考えられ無くはないと言っている。 Frontierでは、流通コストの▲$120mの削減を計画している。(Denver Business Journal, 8/23/2011)
(6)トラベロシティー、経費削減で一部事務所 閉鎖
Travelocityが、人員削減とNYCとSFOのサテライトオフィスを閉鎖する。(travelwwekly.com, 8/24/2011)
(7)モバイルの法人旅行へ影響拡大
Sabreが、法人旅行に対するモバイルの影響を調査した。 世界の法人旅行者800人に対するアンケートの結果は、モバイルが出張者の必須のツールであることを示している。
・ 63%が、ローカルの目的地に特化したオファーを受け取りたがっている。
・ 47%が、スマートフォーンで広告を見たり受け取ったりしている。
・ 72%が、地図でホテルを探している。
・ 43%が、携帯機器でナビゲーション ツールにアクセスしている。
・ 71%が、特定の場所への道順を、モバイル経由で知りたがっている。
・ 67%が、ホテルの検索と予約を欲している。
・ 66%が、既存の旅程へホテル予約を追加したがっている。
・ 62%が、携帯機器でレンタカーを予約したがっている。
(Tnooz, 8/24/2011)
(8)キューバ ツアーにブレーキ
今年1月、people-to peopleベースのキューバ訪問ツアーが解禁された。 多くのツアオペが、キューバツアーを売り出した。 しかし、U.S. Office of Foreign Assets Controlは、唯一OFACが許可した旅行サービス プロバイダーのみがpeople-to peopleベースのキューバ訪問ツアーを催行できるのであって、事実上キューバ ツアーが全面的に解禁となった訳ではないと釘を刺した GlobusやA&Kは、ツアー催行の見直しを余儀なくされている。 Globusは、ライセンスを保有している旅行サービス プロバイダーのほとんどは小規模オペレーターで、Globusのプログラムの規模の支払いを取り扱えないと言っている。(travelmarketreport.com, 8/25/2011)
(9)グーグルのホテル検索
Googleが、7月末に米国でHotel Price Ads(ドロップダウン ウインドーによって検索結果と共に表示される)とHotel Finderサービスの試験運用を開始した。 Hotel Finderでは、ユーザーが目的地のホテルの場所を地図上で指定して(線で囲って)ホテルを選ぶことができる。 そしてGoogle PlacesのレビューとOTAの広告を提供し、ホテルかOTAでもって予約を出来るようにしている。 この試験運用には、Trust InternationalのCRSが使われている。 Trustは、自身のホテルのデータベースからコンテンツ(イメージ、地図、仕様説明を含む)と価格とアベイラビリティーを提供する。 TrustとGoogleの契約は排他的契約ではないので、Trust以外のCRSプロバイダーもHotel Finderに参加するだろう。 Hotel Price AdsもHotel Finderも、CPCによる課金モデルである。 部屋代と滞在期間を掛けた総額料金のXパーセントがCPCのレートとなる。 このHotel Finderは、ホテルが(Hotel Price Adsを購入したホテルが)OTAからホテル予約を取り戻すのに貢献するだろう。 Googleは、このホテル検索ツールを飛行便検索ツールと必ず組み合わせるだろう。(Tnooz, 8/24/2011) (HNN, 8/24/2011)
空 運
【米 州】
(1)ボーイング B747-8Fの型式証明取得
ボーイングがB747-8Fの型式証明を米欧の当局から取得した。 これで一番機のCargoluxへの9月中のデリバリーが確実となった。 設計変更や生産遅延により、デリバリーが大幅に遅延した。(Cargoluxは、B747-8Fを2007年に発注している)
B747-8Fのデリバリーは、景気後退局面と丁度かち合ってしまった。 IATAは、航空貨物需要が減少し始めたと言っている。 世界最大の航空貨物を取り扱う香港国際空港の6月の取扱量が前年同月比で▲6%減少した。 しかし、世界最大の航空貨物キャリアのFedExやUPSは、下期の航空貨物需要を予測するのは時期尚早だと言っている。 そして、「四半期の需要もそんなに変化しないのでは」と楽観的な予測を立てている。 FedExもUPSもどちらもB747-8Fを発注していない。 また、どちらもA380Fの発注を取消した。(wsj.com, 8/1/2011)
(2)FAA 安全監視官の民間航空会社就職2年間禁止規定作成
FAAが、民間航空会社の安全を監視する官吏の離職後2年間の民間航空会社就労を禁止する倫理規定を作成した。 2008年にSouthwest航空と地方のFAA安全監視官の癒着が発覚した。 FAA安全監視官が、Southwest航空の整備点検義務の懈怠を見ぬ振りをして黙認した。 この倫理規則は、この事件の再発防止策として導入された。 整備点検義務懈怠で、Southwestは $7.5mの罰金を受けた。(wsj.com, 8/20/2011)
(3)ユナイテッド・コンチネンタル客室改修に $550m投資
United Continental Holdingsが、以下の如くの客室改修を始めとするサービス向上に $550mを投下する。 アジアや中東の航空会社の高品質の客室ハードウエアに対抗する。
・ ライフラット座席装着機を +62機追加する。 装着機数合計は185機となる。
・ COのYクラスに座席ピッチの広いEconomy Plusを導入する。
・ B747のYクラスにワイヤレスのストリーミングビデオを放映する。
・ 狭胴機×150機のオーバーヘッドビンのスペースを倍増する。
・ NYC=LAX/SFO大陸横断線でプレミアム サービスを提供しているB757×13機を改修する。
・ 人気のある パイロットと航空管制官との交信を流しているチャネル9を、COのメインライン337機で聞けるようにする。
(wsj.com, 8/22/2011)
(4)ブラジルで空港建設競争入札開始
ブラジル政府が、8月22日、ブラジリア北東部のNatal市に建設する空港の民間競争入札が行なわれた。 Infra-Americaと呼ばれるコンソーシアムが 170m レアル(81億円)で他の3者に勝って競り落とし、建設に3年かけた後の25年間の空港運営の権利を獲得した。 Infra-Americaは、ブラジルのエンジニアリング コントラクターEngevixとアルゼンチンのコングロマリットCorporacion Americaによって構成されている。 Corporacion Americaは、アルゼンチンや他の国で空港の運営も行なっている。 初期建設資金の約70%は、国営Brazilian Development Bankの産業融資から資金調達することを検討している。 ブラジルの航空需要が急成長しており、脆弱な航空インフラ改善が急務となっている。 ブ政府は、2014年の世界サッカー大会と2016年のオリンピック開催を控えて、空港インフラ改善のための民活プロジェクトを始動する。 今年末までに更に3つの競争入札が実施されるだろう。 ブラジルの航空旅客需要は、昨年比で +23% 増加している。 1億3,000万人の空港キャパシティーは、今後20年間で倍の3億1,000万人とする必要がある。 そして、このためには $16bn〜$22bnの投資が必要になるだろう。 ブ政府は、Sao Pauloの国際空港、BrasiliaとCampinas(Sao Pauloから北100km)の3空港の運営権を、年内にも民間に売却する予定だ。 それに加えてRio de JaneiroとBelo Horizonteで、民活による新空港建設を検討している。(wsj.com, 8/23/2011)
(5)ユナイテッド航空 パイロットにiPad
UA航空が、パイロットに11,000個のiPadを支給した。 フライトバッグに入れて持ち運んでいた紙の運航マニュアル、航路図、その他の資料の合計38ポンド(17kg)が680グラムのiPadに置き換わる。(wsj.com, 8/23/2011)
(6)デルタ航空 ボーイング機大量発注
DL航空がB737-900ER×100機(総額 $8.5bn)を発注した。 B757, B767, A320経年機の更新用機材となる。 デリバリーは2013年〜2018年。 航空機ファイナンスは手当てができていると言っているが、メーカーからか或はエンジンメーカーからの融資なのかについては明らかにされていない。 DLは、ことさら供給拡大に慎重で、この発注による供給増加を計画していない。 またMD-80とMD-90の更新機×100機の発注決定を1年延期した。 EmbraerやBombardier製の航空機がこの候補に上っている。
UAの小型狭胴機発注は、偏にUA+COのパイロットのシニオリティー契約統合にかかっている。(wsj.com, 8/23, 28/2011) (FT.com, 8/25/2011)
(7)米国家運輸安全委員会 航空機の安全状況調査
NTSBが、航空機の安全状況の調査を開始する。 この調査は、従来の伝統的手法である個別の事故の発生の原因を徹底的に調査するのではなくて、広範囲かつ前広に航空機の安全性の傾向や状況を事前に調べて致命的事故の発生を事前に防ぐ目的を有している。 安全状況の調査は、航空機の機体構造から、政府専用機(ヘリコプターを含む)の安全管理と、連邦政府の航空政策やその決定に至る数々の判断に見落としが無いかまで対象にする。 NTSBは、今後数ヶ月かけて この調査のために公開会議をシリーズで開催する。(wsj.com, 8/23/2011)
(8)競争無い空港は運賃が高い
米国の空港別の航空運賃を比較すると面白い事が分かる。 当たり前の話だが競争が無い空港の運賃が高くなっている。 運賃が最も高いトップ10空港の内、6空港がメジャー1社によってほとんど占拠されている。 その他の4空港の競争も非常に少ない。
|
規模ランキング |
空 港 |
平均出発運賃 |
|
21 |
Houston Bus, TX |
$476.60 |
|
5 |
Huntsville, AL |
472.89 |
|
14 |
Newark-Liberty, NJ |
469.82 |
|
58 |
Cincinnati, OH |
465.75 |
|
30 |
Washington Dulles |
464.57 |
|
86 |
Charleston, SC |
459.56 |
|
65 |
Memphis, TN |
453.73 |
|
88 |
Knoxville, TN |
448.54 |
|
8 |
Dallas-Fort Worth, TX |
431.15 |
|
90 |
Madison, WI |
429.08 |
(wsj.com, 8/25/2011)
(9)メキシコ路線のシェア競争
米国とメキシコ間の路線のシェア争いが激しくなっている。 この路線の20%近くのシェアを有していたCia Mexicana de Aviacionが倒産して運航中止して以来、米メジャーがその穴を埋めようと必死になっている。 AAやDLは、メキシコの航空会社との提携を強化している。 米国からメキシコへの訪問客は、2010年に一時持ち直したが ドラッグ バイオレンスの影響で再び減少に向かっている。 米国務省は、1年前にメキシコ旅行に対してワーニングを発行した。(wsj.com, 8/26/2011)
【欧州&アフリカ】
(1)英国 2030年航空需要予測 2009年時点予測より▲26%減少
英国の今後20年間の航空旅客需要予測が、2009年に予測したものよりも▲26%減少した。 2030年の英国航空旅客需要は3億3,500万人で、2009年時点予測の4億5,500万人よりも▲1億2,000万人減少している。 この減少の原因には、CO2排気ガス取引制度の開始、LONとBirmingham, Manchester間の高速鉄道走行開始、経済の減速、燃油費の高騰が上げられている。 前政権の労働党は、2050年の航空の排ガスを2005年の排ガス量のレベルまで減少させると言っていた。 現連立政権は、この目標を未だ決めていない。 この予測は、政府が作成中の新航空政策に盛り込まれる。(FT.com, 8/25/2011)
(2)エアーベルリンCEOが辞任
Air Berlin CEO Joachim Hunoldが、8月18日に辞任した。 彼は、収支改善のために2011年の下半期の供給を▲100万席削減し、FRA, HAM, DUS=PARの不採算路線をカットした。 そしてフリートを▲8機縮小し、将来のハブをBerlin, Palma de Mallorca, Viennaの4空港に集中させる。 Hunoldは、この一連のリストラ計画作成後にCEOを辞任した。 彼は、ドイツの航空税がAir Berlinの経営に大きな打撃を与えたと言っている。 そして早期にこの税の廃止が必要だと訴えている。 後任が決まるまでの間は、Hartmut Mehdorn(元Deutsche Bahn CEO)がCEOを勤める。 Air Berlinの第2四半期決算は、▲€43.9mの損失計上であった。 前年同期は、▲€56.9mの損失であった。(FT.com, 8/18/2011)
(3)パリ オルリー空港でバーチャル空港ゲート エージェントが登場
Orly空港で、航空便名のプラカードを持った 二次元のホログラムによるバーチャル ゲート エージェントが登場した。 ゲートの薄いplexiガラスに映し出される。 Orlyは、ロンドンとマンチェスターに次いでバーチャルエージェントが登場する3番目の空港となる。 いずれは、搭乗旅客との会話もするようになるだろう。(Tnooz, 8/10/2011)
【アジア&中東】
(1)エアーニュージーランド減収
NZ航空が、6月30日に終了した会計年度で、減益▲1%のNZ$81mの利益(normalized profit before tax)を計上した。 Normalized profitには、為替ヘッジ勘定は含まれない。 2月のクライストチャーチの地震と3月の日本の地震と津波による減収が大きかった。(channelbewsasia.com, 8/25/2011)
(2)バージン オーストラリアが欠損
Virgin Australiaの6月30日に終了した会計年度で欠損▲A$67.8mを計上した。 自然災害と燃油費高騰が欠損計上の原因。 災害は、Queensland北部の洪水とサイクロン、クライストチャーチの地震、チリの火山爆発による火山灰の影響と連続して発生した。
|
収 入 |
FBIT |
税前損益 |
|
A$3,201m |
▲A$18m |
▲A$67m |
|
+9.7% |
A$78m |
+A$22m |
(channelbewsasia.com, 8/25/2011)
(3)セブパシフィック、シンプルと成長が重要
Cebu Pacific CEO Lance Gokongweiが以下の通り語っている。
・ タイ、シンガポール、ANA、JALがLCCを作っている。 競争が激化するだろう。 アジア市場は大きく今後も拡大するのでCebu Pacificの成長余地は充分だ。
・ 新規参入者たちは、インドネシアのLion Air、シンガポールのTiger Air、マレーシアのAirAsiaとそれにCebu Pacificと戦うことになる。
・ FSAがLCCを作っても、そこにはLCCのDNAが備わっていない。
・ Cebu Pacificは、LCCのルーツから逸脱しないように努力している。
・ LCCとFSAの顧客が異なる訳ではない。 顧客はバリューを求めているだけだ。
・ ミドル市場へはフォーカスしない。 ミドル市場は消滅しつつあるからだ。
・ 新路線開設よりは既存路線の運航頻度を増加させたい。 SIN, KUL, BKKを増便した。 タイや日本には新路線を開設したい地点が沢山ある。
・ 2005年に200万人を輸送し1/3のシェアを獲得した。 今年のフィリピンの国内線は2,000万人となるだろう。 Cebu Pacificは、この内1,200万人を輸送するだろう。
・ AirAsiaのフィリピン子会社設立は、脅威になるとは考えていない。 フィリピンのツーリズム新興に役立つだろう。
・ 2021年までに53機の新造機を導入する。
Cebu Pacificは、1996年設立され、2001年に国際線に就航、昨年10月にフィリピン証取で過去2番目に大きな上場に成功した。 しかし、燃油費高騰の影響で、上半期に▲23%の減益決算を計上した。(wsj.com, 8/22/2011)
(4)豪当局、カンタスとアメリカンの提携承認
Australian Competition and Consumer Commissionが、QFとAAの太平洋路線のjoint business agreementを暫定承認した。 QFとAAは、これで、価格や収入の共同決定を含むより深化した2社間の協業が可能となる。 ACCCは、QFとAAの路線重複が存在しないので、このJBAは競争を阻害する怖れは存在しないと言っている。 AAは、米豪間の路線を運航していない。 ACCCは、既にDLとVirgin Australiaの同様の計画を承認済みである。(Aviation week, 8/22/2011)
(5)エアーアジア第2四半期 減益▲48%
AirAsiaの第2四半期決算が▲48%減益となった。 利益は、104.3mリンギ(27億円)、収入1.08bnリンギ(280億円)(+16%増収)であった。 第2四半期に導入した燃油S/Cも 燃油費高騰を完全には相殺できていない。 AKは、「下半期の燃油費の見通しが不安定になっている」と言っている。 一方MH航空の第2四半期は▲527mリンギの損失計上となった。 昨年同期は▲535mリンギの損失であった。(channelnewsasia.com, 8/23/2011) (wsj.com, 8/23/2011)
(6)カンタス 利益倍増
QFが6月30日に終了した会計年度で、前年度倍増の A$250mの利益を達成した。
国内線と貨物部門の収支改善とJetstarの好決算に支えられているが、国際線は ▲A$200mの欠損となった。 QFは、顧客サービスの向上、アライアンス路線網の強化、成長著しいアジア路線へのフォーカスを中心とした国際線の収支改善5ヶ年計画に着手する。 そして新機材の導入に $9.5bnを投資する。 この他、JALとのLCC合弁とアジア地域内でプレミアム航空会社を設立する。 またBAとのコードシェア便を増強する。 QF CEO Alan Joyceは、四囲の経営環境が余りにも不安定のために今期の利益見通しの発表を控えている。(channelnewsasia.com, 8/24/2011)

(7)スパイスジェット(印) TPGに対する株式売却 否定
インド第2位のSpiceJetが、米プライベート・エクイティー企業のTPGに対する一部株式売却の報道を否定した。 8月22日付けのEconomic Timesが、2つの匿名希望のニュースソースの話として、TPGがSpiceJetの少数株式を購入すると伝えていた。 SpiceJetは、航空機購入資金を手当てするために、$270mの資金調達を検討している。(wsj.com, 8/23/2011)
(8)カンタス航空に買収オファー?
QF は、8月24日、公式にも非公式にも誰からも如何なる買収オファーも受けていないと語った。 豪紙は、8月24日、QFに対するA$3.5bnの買収計画が浮上していると報じている。 QFは、2006年にAirline Partners Australiaから A$11bnの買収オファーを受けている。 経営陣は、この買収に賛成したものの株主の合意を得られず、この計画は失敗に終わっている。(channelnesasia.com, 8/24/2011
(9)中国南方航空 上半期 +33% 増益
中国南方航空が、6月30日に終了した上半期決算で 27.6億元(331億円)の利益を計上した。 これは前年度同期の20.8億元の +33%増益となる。 収入は +22%増の424.1億元であった。 中間無配を継続する。(channelnewsasia.com, 8/25/2011)
(10)中国国際航空 減益▲13%
中国国際航空が、上半期決算で 40.6億元(487億円)の利益を計上した。 前年同期の46.9億元から減益▲13%となった。 収入は、+32%増の451.3億元であった。(channelnewsasia.com, 8/25/2011)
(11)フィリピン航空で大規模なリストラ
PRの第1四半期決算は、▲$10.6mの欠損となった。 昨年同期の +$31.6mの利益から赤字に転落した。 PRは、空港グランドハンドリング、予約、ケータリングを外注化してコストの削減を試みる。 外注化により必要なくなる▲2,600人の社員の退職勧奨を実施する。 このための特別退職金は 25億ペソ(45億円)となる。 2,600人のレイオフにより、総社員数は5,000人となる。 年間▲$10m〜$15mのコスト削減がはかられる。(channelnewsasia.com, 8/25/2011) (wsj.com, 8/26/2011)
水 運
(1)ギリシャ船主、船舶引き上げ警告
ギリシャ船主George Economouが、支払いを停止している中国COSCOに対して、長期チャーター契約した船舶を引き上げると警告した。 世界最大のバルク海運であるCOSCOは、2008年のドライバルク スポットレートがピークとなった時に、このギリシャの船主から17〜18隻の船舶(2/3はEconomouのDrySgips社が保有)の長期チャーター契約(契約額 $500mと言われている)を締結した。 しかし、その後相次ぐ新造船の就航等の影響で市況が軟化した。 COSCOは、コスト削減と株主の利益のためという理由で、ギリシャ船主へのチャーター料金の支払いを停止している。
契約時の大型バルク船の1日当りの長期チャーター料金は $80,000であるが、現在は短期スポットで $18,000になっている。 ギリシャ船主は、契約を履行しないならば、船を引き上げると言っている。 ギリシャ船主が公式に苦情すれば、COSCO は 同社の国際的な信用を失墜するほか、ロンドンのBaltic Exchangeから追放される不名誉な扱いを受けることになる。(FT.COM, 8/23/2011)
(2)WL ロスがタンカー30隻買収
財務的に追い込まれた企業の不良資産を買収することで世界的に有名なWL Rossが、Diamond S Shippingに融資しているその他の投資家と共に、供給過剰に起因した海運不況で不良資産となっているタンカー×30隻を買収する。 そして、将来の海運の一大勢力になることを狙っている。 中国のソブレインファンドのChina Investment Corporationほか、その他の幾つかの国のソブレインファンドもDiamond S Shippingに投資している。(FT.com, 8/21/2011)
(3)ドバイDPワールド好決算
ドバイのコンテナ ターミナル運営業者のDP Worldの上半期決算が、旺盛なコンテナ需要に支えられて +11% 増益となった。 DP Worldの顧客であるコンテナ海運が軒並み供給過剰で苦しんでいるのと対照的な話である。 DP Worldは、アフリカや南米の新興諸国の港湾への展開にフォーカスしている。(FT.com, 8/25/2011)
*= 豪州資産売却益を含む
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収 入 |
利益 (除特別勘定) |
利益 |
ア首連 取扱量 |
欧州・中東・アフリカ取扱量 |
APAC・インド取扱量 |
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$1.5bn |
$281m |
$741* |
6.1m TEU |
9.04mTEU |
2.77mREU |
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+3% |
+36% |
+238% |
+11% |
+7% |
+4% |
陸 運 & ロジスティックス
(1)ステージコーチ(英)特別配当
バスと鉄道の大手運営会社Stagecoachが、£340m(425億円)の特別配当を実施する。 金利安と株安で、企業買収や自社株購入が盛んとなるだろう。 Stagecoachは、過去6年間で合計 £1bnを株主に還元することになる。 Stagecoachは、企業買収を継続すると言っている。(FT.com, 8/19/2011)
(2)ダラースリフティーが、ハーツとエービスに買収額提示を要請
Dollar Thriftyが、8月21日、買収を希望しているHertzとAvis Budgetに対して、最終的な買収価格の提示を要求した。 Hertzは、5月に1株 $72(総額 $2.08bn)の買収オファーをDollarに提示している。 Federal Trade CommissionによるDollarの買収審査が現在行なわれている。(travelweekly.com, 8/21/2011) (wsj.com, 8/22/2011)
(3)米郵便の破綻間近
US Postal Serviceが、9月末で事実上破綻する。 そして2012年中頃には、支払い不能となるだろう。 累損は▲$20bnに達し、このままでは2020年には累損▲$150bnに膨れ上がるだろう。 今月USPSは、今後5年間で▲22万人を削減し、更に▲3,000箇所のプロセッシング センターを閉鎖することを提案した。 先月提出して計画では▲37,000箇所の閉鎖が盛り込まれていた。 48万人の退職者と60万人の現役に対する年金とヘルスケアのUSPSによる直接管理にも手を付けざるを得ない状況だ。 しかしその資産はそれぞれ $270.5bnと $42.5bnとなっている。 将来の退職者のためのヘルスケアの支払い基金を、事前に積み立てなければならない他に例を見ない制度が存在する。 この制度がUSPSの財務的苦境に拍車をかけている。(FT.com, 8/22/2011)
(4)米鉄道 好調
米国の鉄道の延長距離は世界一である。 クラス1の鉄道会社が米国とカナダで7社存在する。 その鉄道会社の収支が好調だ。 燃油費の高騰で、貨物がトラック輸送から鉄道のコンテナ輸送にシフトしている。 穀物などの中国向け輸出も好調だ。 以下が7社だ。(FT.com, 8/22/2011)
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鉄道会社 |
国籍 |
売 上 |
備 考 |
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1 |
Union Pacific |
米 |
$17bn |
米国最古の鉄道会社 最大路線長 |
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2 |
BNSF |
米 |
$16.8bn |
Berkshire Hathaway 2009年11月$44bnで買収 |
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3 |
CSX |
米 |
$10.6bn |
ミシシッピ東岸側最大鉄道会社 |
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4 |
Norfolk Southern |
米 |
$9.5bn |
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5 |
Canadian National |
加 |
$8.03bn |
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6 |
Canadian Pacific |
加 |
$5.05bn |
|
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7 |
Kansas City Southern |
米 |
$1.81bn |
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(5)中国鉄道信号会社幹部が急死
7月23日に発生した中国高速鉄道事故(40名死亡)の原因究明調査中に、China Railway Signal Communication Corpの幹部(社長?)Ma Cheng(55)が深圳で急死した。 事故の原因は、信号機の誤操作と言われている。(wsj.com, 8/24/2011)
ホテル & リゾート
(1)ラスベガス ホテル業績回復
LASのホテルの業績が回復し始めた。 Caesars Entertainmentは、先週 $550mをかけた世界一の高さを誇る観覧車を含むProject Linq建設の詳細計画を発表した。
MGM Resorts Internationalは、先週、Bellagioメインタワー2,568室の改修した客室を初めて公開した。 この$70mをかけた客室改修は年内に終了する予定だ。
今年6ヶ月のLAS入り込み客は、前年を +5.1%上回り1,950万人に達した。 ホテル客室稼働率は +3.8%ポイント上昇して87.5%となった。 一方、昨年のコンベンション参加者450万人で、2007年のレベルから▲28%減少している。 この間にADRは▲28%低下した。 市全体のオキュパンシーは▲10%ポイント低下した。 LASは、全米で最大の客室169,000室を誇っている最大のホテル市場だ。 2位のOrlandoよりも50,000室も多い。 ホテル大手各社の状況は以下の通り。(travelweekly.com, 8/25/2011)
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Caesars |
第2四半期LASホテル収入 +9.5%、客室レート +6.5%、稼働 +3.6% |
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MGM Resorts |
8月LAS RevPAR +10%、レート +9.6%、 |
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Wynn Resorts |
第2四半期 RevPAR +18%、ADR +22% |
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LAS Sands |
LASホテル稼働とRevPAR低下、但しADR +4.2% |
(2)サーベラス インキーパーズのホテル買収延期
PE企業のCerberus Capital ManagementとREITのChathamの2社は、Inkeepers USA Trustの64のホテル買収($1.12bn、内訳 $400.5m現金+$723.8m mortgage debt)合意を撤回した。 Cerberus等は、合意撤回でInkeepersに $20mの違約金を支払うことになる。 撤回の理由は明らかにされていないが、買収後もInkeepersがホテル経営を継続することと、最近の経済動向の不安定化のリスクファクターを再評価したためと見られている。 これでInkeepersの破産法保護離脱計画がひっくり返った。(wsj.com. 8/23/2011)
(3)アコー(仏)上半期決算 €41m 利益計上
Accorの上半期決算が、稼働率と客室単価の向上により €41mの利益を計上した。
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収 入 |
EBIT |
損 益 |
RevPAR |
期末Net負債 |
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€2.7bn |
€199m |
+€41M |
n.a. |
€559m |
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+4.4% |
+28% |
▲€15M |
+7.7% |
▲€171m |
(wsj.com, 8/24/2011)
(4)ハイアット、ロッジワークス買収縮小
Hyatt Hotels Corpが、LodgeWorks LPから買収するエクステンデッドステー ホテルを24から20軒に削減した。 これにより買収額が $802mから $661mに減少した。 Hyattは、減少したホテル4軒の経営権とフランチャイズ権を保持する。 買収減少の理由は明らかにされていない。 Hyattは、現在、451軒のホテルを運営し内89軒を保有している。(wsj.com, 8/24/2011)
その他
(1)ウオールマートのオンライン映画販売がアマゾンを抜く
Wal-Martが、SonyやAmazonを抜いて米国の映画のオンライン販売の量販店の1社になった。 そしてAppleのiTuneと直接競争している。 Wal-Martは、2010年に米国におけるDVD販売の最大リテーラーになって、Hollywoodに $3.5bnの収入をもたらしている。(メディア調査会社IHS Screen Digest調べ)
しかし、物理的なディスク販売がオンライン販売にとって代わると予想して、Wal-Martは、オンライン フィルムストアーVuduを買収し、低価格販売によって積極的にオンライン販売シェアを拡大した。 映画オンライン販売は、HISの予測によれば、2011年にNetflixの購読オペレーターを除くと $487mとなるだろう。 未だにDVDディスク販売のごく一部しかオンライン販売にシフトしていない。 Amazonは、オンライン販売に努力するよりも、9,000種類の映画やTV番組を用意してストリーミング ビデオ オンディマンド モデルに進出している。 またインスタント ビデオ サービスも増加している。(FT.com, 8/21/2011)
(2)中国グルーポンで資金不足
Grouponの中国合弁事業が、発足後たったの1ヶ月で余りにも早過ぎる急成長と経営陣の内部抗争が原因で、資金不足に陥っている。 数週間後のGrouponの上場を前に、同社の海外展開のモロさを露呈している。
グループの中国クーポンサイトであるGaopeng.comを運営する合弁事業のE-Commerce King Ltd.は、1/3の社員をレイオフし事務所の4/5を閉鎖した。 関係者は、Grouponの合弁相手である中国最大のインターネット企業のTencentが、E-Commerceに対する資金の提供に慎重になり出していると言っている。(FT.com, 8/24/2011)
編集後記
「顧客が旅行会社に求める"もの"って何なの?」
u 今まで、旅行会社はどんな商品を作って来たの?
旅行会社は、価格が勝負のありきたりの定番パッケージツアーを大量にこしらえて、薄利多売の商売を長年ズーッと行なって来た。 そしてサプライヤーから無償で大量の在庫を安く買い叩いて獲得し、消費期限間近に大量の売れ残りとなった在庫をなんの咎めなしにサプライヤーに返却した。
ところが、最近は、顧客は、この ありきたりの定番商品にうんざりしている。 そして自分だけのパーソナルな旅行を求めている。
サプライヤーだって、この旅行会社の勝手なぞんざいな扱いにうんざりしている。 そして、自分だけのインターネット直販サイトを立ち上げている。
u 旅行会社のエージェントはどんな仕事をして来たの?
旅行会社のエージェントは、店に座って航空券や列車や旅館の予約手配を行なって来た。
こんな単純な機械的な業務は、やっぱりインターネットのテクノロジーで自動化されつつある。
顧客にとっては、旅行の手配だけだったら、余程込み入った複雑なものでなければ、24/7のオンラインが余程 便利で優れている。
旅行会社は、最近、サプライヤーからのコミッション収入が減少しているために、この単純作業に手数料まで課している。
u 顧客がレジャー旅行に求めている"もの"って何なの?

u 顧客は、旅行商品購入を価格の高低だけで判断しない
顧客は、インターネットのレビューを閲覧し目的地の情報を収集して、ソーシャルネットワークでもって友人や知人のアドバイスを求めている。
顧客は、価格だけでなく、旅行商品のコンテンツとその品質を重視し始めている。
つまり消費に値する価値なのか?の"Value for Money"を追求し始めている。
これは、コスト削減にますます努力している企業が、より一層の投資効率(つまりその企業にとっての総合的価値=Value)を求めているのと同じだ。
総合的な価値=Valueの多寡が、顧客や企業の 新しい判断基準=New Normalになっている。
u なぜ、顧客は旅行会社に旅行計画を相談しないの?
手配で忙しい旅行会社のエージェントがゆっくり相談に乗ってくれない。
自分たちがインターネットで集めた知識以上の情報を旅行会社のエージェントが提供してくれない。
自分たちのニーズを良く理解してくれないで、自社商品ばかりを売りたがる。
自分たちの身になって、親身になって相談に乗ってくれない。
オンライン旅行会社でさえ、CRM(Customer Relationship Management)のテクノロジーを駆使して、顧客のインターネット上の行動を詳細にチェックして、顧客との長期的な関係の構築に努力しているじゃないか。
u その一方で顧客は無機質なインターネットに倦んでいる
その一方で、顧客は、無機質なインターネットに倦んでいるのも事実だ。 辟易している。 再び、人間的な暖かいサービスを求めている。
インターネットの膨大な情報量の整理が出来なくなっている。
複雑な、そして融通が全く効かないインターネット手配の煩わしさを再認識し始めている。
インターネットの販売業者でさえ、その動きを逸早く察知して、オフラインのコールセンターを設置するなどの対策を採っているぐらいだ。 オンラインがオフラインの良い所(ベストプラクティス)を盗んでいる。
u だったら、旅行会社のエージェントはこうしたら。
だったら、こうした良いじゃないか。
顧客がインターネットで得た以上の知識を勉強して自分の専門性を豊かにするべきだ。 顧客は、専門性を求めているのだから。
専門性を深めるために、貴方はどんなことに努力しているだろうか?
次に、顧客のプロフィールとニーズを熟知する必要がある。 そのためには、先ず何よりも顧客とのコミュニケーション能力の向上が必要だ。 つまり、これは顧客との良好な人間関係構築のマストの第一歩だ。
ある社会心理学者のH先生が「旅行は目に見えない財だからこそ、レビューが重宝されるのだ」と言っていた。 つまり、あなたがシッカリ説明できて顧客を納得させることが出来たならば、インターネットのレビューに負けはしない。
そして、顧客の自分に対する信頼と信用を得ることだ。 そのためには顧客に対するコミットメント(献身的責任感)が必要だ。 貴方は、旅行途次の自分の顧客へ定期的なモバイル連絡を実施しているだろうか?
Travelsearchonline.comのブログ「Trust Me」は、顧客が"信用"するということは、貴方の"誠実""信頼""正直""能力"を信じるということだと言っている。
(「Trust Me」については、8月22日 情報494号参照)
多分、貴方は「そんなことやれる訳無いでしょ! それは理想であって現実的でない」と言うだろう。
しかし、旅行手配中心の旅行会社のビジネスモデルは既にインターネットにとって替わられている。 旅行会社は、これからは、顧客の旅行計画の相談相手にならなければ生きて行けないだろう。 手配中心のビジネスモデルから抜け出て、顧客の旅行計画立案の良き相談相手、つまりコンサルタントやコンセルジェに、貴方がなる必要があるのではないだろうか。
顧客は、 Money for Valueを求めている。
旅行会社のエージェントは、顧客にこのMoney for Valueを提供できなければ、これからはインターネットに負けてしまうだろう。
2月15日に開催された日本旅行業協会(JATA)の2011年経営フォーラムの特別講演「経済成長と観光イノベーション」で、日本観光協会の西田厚聡氏が 旅行業界にもイノベーションが必要だと語っておられた。 氏は、イノベーションは何も製造業の技術革新だけに適用する言葉ではなく、旅行の魅力ある商品作りにもこのイノベーションが必要なのだと説かれた。(平成23年2月28日 情報468 編集後記 参照)
"イノベーション"も勿論重要だが、旅行業界には"リボリューション"が必要なのではないだろうか・・・。
(H.U.)
(以上)