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旅行流通速報 Vol.493号

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(1)   欧州連合 GDS行動規範のレビュー開始

(2)   フェイスブック利用旅行サイトが事業拡大

(3)   其の他のニュース

(4)   編集後記「F氏の野望」

 

 

 

Tnooz, 8/08/2011

1.First look: GDS Code of Conduct questionnaire sent to stakeholders

 欧州連合 GDS行動規範のレビュー開始

 

欧州委員会が"GDS Code of Conduct"のレビューを開始した。 このレビューは、2009年に実施した規則見直しに次ぐものである。 そして、このレビュー実施のために11のセクションに跨がる質問を利害関係者に送付した。 委員会は、このレビューで規則の廃止(米国並みに完全規制緩和)を含めた行動規範の再検討を実施する。 レビューの結果は来春にも判明するだろう。

 

関係筋は、規則の撤廃の可能性は薄く、市場の現状に則した大幅な修正が実施されるだろうと予測している。 Travelportは、公平性の観点から、GDSのみでなくオンライン旅行会社(OTA)やGoogleなどの一般検索エンジンについても対象にしたルールとするべきだと主張している。

European Technology Services Association は、規則改訂を欲しているGDS会員と、規制を嫌うOTA会員の異なる意見の調整に苦慮している。

 

委員会の質問の11のセクションとは、以下の通りである。

 

(1)Regulation 80/2009

全開の規則見直し以降の市場の変化はどのようなものなのか? 前回の見直し規則80/2009の不都合な点は何なのか? 規則の全面撤廃は考えられるか?

(2)CRS (Computer Reservation System [=GDS]) relationship

CRSの旅行会社や消費者に対する利便性、過去5年間の彼らに対するその関係の変化、将来のその関係の予想、CRSからのインセンティブの存在、CRSシェア、AmadeusSabreとの契約内容、航空会社のフルコンテンツ アクセスの現状と問題点

(3)CRS ownership

2005年以降の所有の変更、航空会社のCRS所有規制の必要性、CRS所有航空会社の市場シェア、非上場CRSの開示の範囲

(4)Neutral Display

CRS表示の中立性は保たれているのか? 規則80/2009AnnexⅠは依然として適切か?

(5)Unbundling and ancillary services

CRSが、付帯サービス運賃の表示をどの程度欲するのか? どの程度 CRSが付帯サービス運賃販売の機能を開発するべきか?

(6)Technology developments

KayakDohopSkyscannerなどの"connection portal"(つまり日本の"場貸し"?)あるいはメタサーチ検索エンジンの影響如何? Connection portalDirect connectの影響如何? Connection portalDirect connectにおける表示バイアスのリスクは? Direct connectは、規則80/2009の規制対象とするべきか? そうであればDirect connectを保有する航空会社の規則上の取扱は?

(7)MIDT (Marketing Information Data Transfer)

MIDTデータのグループ販売の規制を規則に含めるべきか? 規則第7条(MIDT)は機能しているか? 競合プロダクト(例えばIATA DDS)にMIDT規則を適用するべきか?

(8)Protection of personal data

個人情報の保護に関する規則はどのようにするべきか?

(9)Developments outside the EU

規則80/2009により、欧州航空会社が米企業に対して不利となっているか? 米国の規制緩和が米市場で欧州航空会社に与えた影響は? カナダ、中国、日本、ブラジルにおけるCRS規制の現状は?

10Intermodality

輸送のエンドツーエンド(航空だけでなく)に対する関わり程度は? またその将来の進化は? ブッキングフィーの価格設定自由化は、CRS経由の鉄道販売を拡大するか? CRS経由の鉄道販売の問題点は?

11Market information

域内各国別のB&MOTAの過去5年間の販売額と、その今後5年間の予測。 過去5年間のサブスクライバー別CRS参加コスト(indicative cost)、EU域内各国別の市場シェア(販売チャネル、例えばB&M旅行会社対OTA)、2007年以降のセグメント当り平均ブッキングフィー。

 

 

 

 

Tnooz, 8/08/2011

2. Travel site cuts Google spend after success of Facebook as new channel

 フェイスブック利用旅行サイトが事業拡大

 

昨年Google Bypassプロジェクトを立ち上げたOnHolidayGroupOHG)が、Googleとの戦争で、戦に負けたが勝負には勝ったようだ。

OHGは、20108月、キーワードの購入による高い広告費をGoogleへ支払うよりも、ユーザーのセールスリードに直接支払った方が合理的だとして、それを実現するHoliday Nightブランドの新たなツールをFacebookTwitter上で開発した。 予約成立の場合は、OHG アワードとして現金をPayPal経由でユーザーに直接支払う。 OHGが、Googleに支払う広告費は、コミッション収入の75%にまで達していると分析している。

 

Google Bypassのネーミングは、Googleの訴えにより裁判所から差し止めを受けることとなった。 そこでOHGは新たなネーミング"Share and Earn"に変更して、このFB経由のHoliday Nightのリフェラルの運営を継続した。

Holiday Nightは、現在 Googleに支払うPPC アドコストが1年前と比較して▲12%低下したと言っている。 OHGでは、現在Googleに支払うキーワード購入費が 年間$1.5mに上っている。(Tnooz, 8/08/2011)

 

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3. 其の他のニュース

 

 旅行流通・TD

 

(1)フェイスブックで、ホテル リフェラル大幅増加

Facebook経由のホテル リフェラルが2008年〜2010年の間に5倍(2009年比 +35%)に増加して1,520万ビジターとなった。(PhoCusWright調べ) PhoCusWrightは、旅行関連ソーシャルWebサイトのユニークビジターが、2008年〜2010年で +35%増加したと言っている。 人々は、ますます旅行体験を友人たちとシェアしている。(travelweekly.com, 8/04/2011)

 

(2)デルタ航空、オンライン旅行会社やメタ制限

DL航空が、オンライン直販拡大に成功している。 第2四半期のdelta.comの販売シェアが +4%p上昇して37%に増加した。 DLは、昨年、21OTADL航空券販売を停止した。 そして、それ等のOTAによるKayak, Bing Travel, HipmunkなどのメタサーチにDL便や運賃を表示することを禁止した。 従って、メタサーチ上のDL便表示のリンク先は、OTAではなくてdelta.comとなる。 販売を中止した21OTAには、CheapAir, CheapOair, Vegas.com, AirGorilla, Globester, BookIt.com, OneTravelが含まれる。 DLは、delta.comの使い勝手の改善も実施している。(Tnooz, 8/05/2011)

 

(3)英国ツアオペ倒産 12,000人がストランド

今週、トルコ1週間 £150販売で有名なHoliday 4 UKが倒産した。 海外に滞在している12,800人に影響が出た。 これ以外に50,000人が、この会社のツアーを購入している。 英経済の低迷と北アフリカの騒擾が中小のツアオペの収支を直撃している。 英国の休暇旅行の購入者たちは、他のツアオペの連鎖倒産を心配している。

Tui TravelThomas Cookの大手旅行グループですら、英国に於けるツアー販売のマージンが2%3%しか存在しない。 Thomas CookではCEO3回目の利益見通しの下方修正の3週間後の82日に辞任した。 Holiday 4 UKの倒産は、大手にとっては好材料になるとの見方も存在するが、大手2社は既に英国市場の82%を席巻しているので、大きな変化は発生しないと思われる。 ExpediaeasyJetDIY型休暇旅行が、ツアオペの事業を浸食しているのだ。(FT.com, 8/05/2011)

 

(4)米上院、出張予算のカット検討

米上院で今週政府の出張費の▲75%カットを要求する法案が準備されている。 現在の政府出張予算は $15bn1,200億円)。 これは、10年間で▲$600bn48兆円)以上の政府歳出をカットするFederal Workforce Reduction and Reform Act of 2011の中の1つの計画である。 オバマ大統領は、今後10年間で▲$2.4 trillion190兆円)の支出を抑制するdebt-ceiling agreementに署名した。 U.S. Travel Associationは、▲75%の削減は大き過ぎると言っている。(travelweekly.com, 8/05/2011)

 

(5)アメリカン航空 ホッグロビンソンとダイレクト・コネクトに基本合意

大手法人旅行会社(年商 $16bn12,800億円のTMC)のHogg Robinsonが、AA航空のダイレクト・コネクトを採用するためのAAとの長期的関係樹立に基本的に合意した。 合意内容の詳細は不分明でるが、今まで反対していたTMC1社(それも最大手の1社)がAAのダイレクト・コネクトを近い内に採用するとなれば、AAにとっては大きな一歩前進となるだろう。 HRGは、AAの付帯サービス運賃を含むフルコンテンツに 自社のテクノロジー経由で直接か、あるいはGDSAPI経由で間接的にか の何れかの方法でアクセスすると言っている。 同社は、3月にTravelportUniversal APIを使用するための契約を締結している。 ダイレクト・コネクトに強く反対しているBusiness Travel Coalitionは、「今回の合意が既存の業界インフラを使用しない流通方法であればTMCにとって問題があるが、既存のインフラの枠組みの中における流通であれば話が違ってくる」とコメントしている。(Tnooz, 8/05/2011) (travelmarketreport, 8/08/2011)

 

(6)コーネル大学の学生、ホテルの偽レビュー摘発ソフト開発

Cornell大学の学生4人が、ホテルの偽の"褒め"レビューを見分けるソフトウエアを開発した。 この4人は、ソフトを試験したところ、人手による50%に勝る、90%の確率で偽レビューを見つけ出すことができたと言っている。 2000年に設立されたレビュー最大手のTripAdvisorは、先月5,000万目のレビューを掲載したと発表した。 TripAdvisor2010年の収入は $484.6m(前年比 +38%増収)、利益は $138.8m+35%増益)であった。 親会社のExpediaは、TripAdvisorを今年中に分社して上場させる予定。 証券取引委員会に提出した 目論見書の中でExpediaは、偽レビューでTripAdvisorが訴訟されるリスクがあることを開示している。(travelweekly.com, 8/08/2011)

 

(7)航空会社のツイッター使用ランキング

これはeezΣer社の"20117月航空会社のTwitter使用状況"である。 Tweetの対象は、ほとんど全てが航空会社のサービスに付いてである。(EezΣer, 8/08/2011)

 

 

1

2

3

合計

Listening

DL 23,890

AK 20,248

B6  12,325

165,425

Talking

DL 4,699

KLM 2,557

AK 2,276

25,057

 

(8)チューイトラベル第3四半期増収増益達成

欧州最大のツアオペTui Travel(英)が、630日に終了した第3四半期決算で、前年同期比 +57%増益の 利益 £88mを計上した。 そして年度の利益見通しを維持した。 プロフィット ワーニングを連発しているライバル企業のThomas Cookと際立った違いを見せている。

 

収 入

利 益

£3.8bn

£88m

+13%

+57%

 

Tui Travelの好決算は;

①景気下降に備えて前広に対応した(年間総額▲£11mコスト節約計画が軌道に乗っている)こと、

②スペシャルツアーを多く販売した(differentiated holiday販売は +15%増加、non-specialistは▲12%減少した) ことに加え

③顧客ベースがThomas Cookよりも富裕層が大きいことなどが挙げられる。

3四半期では、特にドイツのトルコ、ギリシャ、カナリー諸島の旅行が好調だ。 今ではトルコのツアー商品の最大の顧客はロシア人だ。

Tui Travel は、不振のフランスのユニットをワンブランドに統合する。 フランス市場は、エジプト、チュニジア、モッロコ行きのツアー販売が多い。 Tui Travelは、フランスの航空会社とNouvelle Frontieresのリストラのために既に £10mを投下している。

Thomas Cookのフランス部門は、同社にとって最良の採算性を誇っている。 バランスシートの改善のために、ホテルの売却により £200mの資金調達を余儀なくされるだろう。 フランス部門全体の売却さえ考慮している。 Tui Travelは、Thomas Cookのフランス部門の買収には興味を示していない。(FT.com, 8/10/2011) (wsj.com, 8/10/2011)

 

(9)オービッツ、減益

Orbitzの第2四半期決算が▲8%の減益決算となった。 ExpediaPricelineの大幅増収増益決算と際立った違いを見せている。

 

国内収入

海外収入

$201.8m

$8.9m

$142.8m

$59.8m

+4.3%

($9.7m) (▲8%

6.1%

+42.8%

(travelweekly.com, 8/10/2011)

 

10)トーマスクックの幹部が連続して辞任

先週Thomas Cook CEO Manny Fontenla-Novoaが辞任した。 その1週間後に 今度はリテール部門のヘッドIan Derbyshireが辞任する。 Thomas CookではMainstream tour operationsmanaging director Richard Calvert6月末に、e-commerce private labels director Andy Washington5月に夫々辞任している。 そして最近では、scheduled business divisionChris Harrisonと北部地区リテールのヘッドJames Coughlanが辞任した。

(FT.com, 8/11/2011) (travelweeklu.com.uk, 8/11/2011)

 

11ARC 7月清算実績 ▲4.8%減少

ARC7月精算(トランザクション)実績が、前年同月比▲4.8%減少した。

 

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12)ガリレオがマウス機能拡充

Travelportが、ApolloGalileoのクリプティックなFocalpointインタフェースに、Smartpointと呼ばれるマウス機能を本格的に導入する。 ユーザーは、ポップアップウインドウに表示される空港コードやカレンダー上の日にちをただクリックするだけで済み、POS時点のトランザクション時間の▲15%〜最大▲75%もの短縮が可能となる。 Travelport は、このマウス機能を18ヶ月前から多国籍企業を顧客に持つ法人旅行会社で試験していた。(travelweekly.com, 8/11/2011)

 

13)オンライン旅行会社のコミッションは合理的かも知れない

Cornell大学が、comScoreのデータを利用して2008年〜2010年の7月〜8月の1,720InterContinental Hotels予約を調査した結果、IHGWebサイトで予約している62%の顧客が、その前にExpediaに掲載されているIHGのホテル情報を閲覧していることが判明した。 21.5%は、Expediaで予約している。 このCornellの調査は、Expedia閲覧後IHGに直接電話した顧客を含めていない。 従って、この数値を含めると、Expediaの"Billboard Effect"は、もっと大きいことになる。 この調査が正しいとするならば、ホテルがOTAに支払っている30%のコミッションは、一桁に減少してしまうことになる。(Tnooz, 8/11/2011)

 

 

 

 空 運

 

【米 州】

 

 (1)サウスウエスト航空 来年供給削減計画

Southwest航空が、燃油費高騰に対応して来年の供給を減少させるかもしれない。 昨年12月より8回に亘る運賃値上げを実施して来たが、これ以上の値上げは困難と予想し、その代わりに 収支改善のためには供給削減が必要になると言っている。 同社は、今年の原油単価をバレル $90としているが、現在の市場はバレル $120に迫っている。 今年の供給は、5月にAirTranとの合併を完了させたこともあり供給増 +4%+5%を計画している。 第2四半期の決算では +44%増益の $161mの利益を計上したが、特別勘定項目と燃油ヘッジを除けば1株当りの利益は29セントから15セントの減益決算となる。

アナリストは、合併によりAirTranの手荷物と予約変更手数料の収入が減収となって居ることを指摘している。(Southwestは、他のほとんどの航空会社と異なり手荷物と予約変更手数料を徴収していない) (wsj.com, 8/05/2011)

 

(2)パイロット待遇改善要求強化

米主要航空会社は、過去10年間の財務的苦境を乗り切って2010年には $3,659mの利益を計上した。 直近の第2四半期でもメジャー7社は唯一AAを除いて利益を計上した。 米国のパイロットが、過去の会社存続のために犠牲となった分(賃金カットなどの)を取り戻して、以前の待遇への復帰に必死になっている。

9.11の同時テロ以降、パイロットの給与は半減され、年金基金は解散されてしまった。 USの或る25年勤務のパイロットの給与は、時給 $225から $125に削減され、確定拠出年金基金が解散されたために60歳の定年時の年収は $10,000の予定が連邦政府の年金保証機構が支払う $28,000に減額されてしまった。 UA31年勤務のパイロットの給与は半減され、年金も無くなった。

会社は、燃油費高騰と競争激化を理由にパイロットの待遇改善要求に応じていない。 そして、収支改善のために運賃値上げを繰り返し、手荷物の有料化などに努力している。

パイロットの労働契約は、連邦法により失効する事が出来ない。 契約更改までは既存の契約が継続する。 そして連邦政府が労使間交渉の行き詰まりを認めない限り、スト権の発動も出来ないことになっている。 しかしパイロット組合は、色々な手立てで会社に圧力をかけている。

US航空では、パイロットの違法勤務で5月から毎日▲9~10便の欠航が発生している。 USは、組合を違法勤務で訴えた。 組合は、会社が安全不備の航空機の運航を強いていると主張している。 CO航空では、病欠の急増により先月▲30便の欠航が発生した。 会社は、これは契約更改交渉の戦術だと組合を非難している。 アナリストは、これからもパイロットの同様のストまがいの行為が繰り返されると予想している。 パイロットたちは、航空業界がスッカリ変わってしまったことを理解していないようだ。(wsj.com, 8/08/2011)

 

(3)航空券税復活で、各社運賃値上げ取消

連邦議会によるFAA資金法案(funding billあるいはFAA Re-authorization bill)の916日までの暫定的延長が合意され、2週間振りにFAAによる航空券税の徴収が88日から再開された。 米各社は、この間に 税額と同額になる運賃値上げ(7.5%)を実施していたが、税徴収再開と同時にこの値上げを取消した。(即ち 消費者が支払う料金は全く変動しないことになる) 各社はこの2週間の臨時値上げで およそ$400mの増収となった模様である。 上院の民主党議員は、下院議長の共和党John Boehnerに書簡を送り、早期のFAA資金法案の可決を強く要請した。(wsj.com, 8/08/2011) (reuters.com, 8/09/2011)

 

(4)アメリカン航空 リジョナル航空イーグル分社

AAは、811日、今年中にリジョナル航空のAmerican Eagleを分社する計画に変りが無いと発表した。 AAは、分社後のEagleの負債 $2.5bnと航空機を保有する。 この分社は、EagleにとってはAA以外の新規航空会社顧客を獲得に繋がり、AAにとってはEagle以外のリジョナルフィーダーとの契約を可能にするメリットがあるとAAは言っている。 Eagle2014年までに40機のリジョナルジェットをAA以外の航空会社用に引き当てる計画だ。(Eagleの現在のフリートは281機で、その93%AAのフィーダー便に引き当てている)

Eagleは、Republic Airways, SkyWestなどのリジョナル航空会社との熾烈な競争に晒されるだろう。 Eagleの上半期の業績は、収入が $1.29bn+17%増)と利益 $9.9m(減益▲18%)となっている。 アナリストは、2001年以降にメジャーのアウトソース増加で潤ったリジョナル航空会社が、最近ではメジャーから価格の低下を要請されて苦境に立っていると指摘している。 メジャーは、収支改善のために二次的なハブ空港を縮小したり閉鎖したりしているのでリジョナル航空会社のフィーダー便運航機会が減少している。 また小型のリジョナルジェット機の採算性が燃油費の大幅高騰で悪化している。 DLは、2012年末までに同社の50席以下の航空機×60機の退役を予定している。 Boyd Group Internationalのコンサルタントは、リジョナルジェット機の機数が2018年までに500機に現在の1/3に縮小するだろうと予測している。(wsj.com, 8/12/2011)

 

(5)エアーカナダがLCC部門の客室乗務員採用

ACが、ツアオペレーターと競争できるLCC部門立ち上げのために、数百人の低いペイスケールの客室乗務員を採用する。 給与条件は 時給 $22.99〜最大 $36.03。 これはACのメインライン客室乗務員の2008年の初任給 時給 $22.99(月間65時間乗務で計算すると月収 $1,494となる)、入社4年後の $36.039年後の $48.27を模している。 ACのメインライン客室乗務員組合Canadian Union of Public EmployeesCUPE)は、基本的にこのLCC設立構想を承認する模様である。 CUPEは、今年4月から3年間の各年 +2%、その後2年間の各年 +3%の賃上げ協定に合意する意向である。 ACは、このLCCでもって、Transat A.T. Inc., Sunwing Travel Group, WestJet Airlinesとの競争に挑戦する。 ACLCCは、2015年までに460人のパイロットと1,400人の客室乗務員を抱える計画だ。 Air Canada Pilot Associationは、未だこの計画を承認していない。 AC は、2004年にローコスト部門Zip Airを立ち上げたが、パイロットの乗務時間の延長に失敗し2年後にこの事業を停止した。(wsj.com, 8/09/2011)

 

(6)米運輸省、新運賃広告規則の正当性主張

米運輸省(DOT)は、来年124日から税金や手数料を含めた運賃総額表示規則を導入する。 Allegiant Air, Sprit Airlines, Southwest Airlinesが、法的正当性が欠如している(営利的言論の自由の侵害)として この規則の導入中止を裁判所に求めている。

DOTは、先週84日、裁判所に宛てた反論の中で、付帯サービス運賃の導入等により航空会社の運賃総額が消費者にとって分かり難くなっているので、この規則の導入は公衆の利便向上に資するものであると主張した。 DOTは、航空会社が安いベース運賃で客を引きつけ、後で分かり難くした付帯サービス運賃を加算していると航空会社を暗に非難している。 DOTは、運賃総額を分かり易くするという同じ目的で、航空会社の付帯サービス運賃のGDS表示を義務づける規則の導入を検討している。 DOTは、来年初頭にも、この規則案に関する利害関係人のコメントを招集するだろう。

DOTは、三段階で航空旅客の保護規定を強化している。

第一段階では、ゲート離脱後の航空機の遅延を3時間以内に規制することを含めた旅客保護の規則を導入した。 これについては、効果の評価は別にして 大きな問題は発生させていない。

第二段階では、運賃総額表示に加え、購入後の運賃や手数料の値上げの禁止と 予約後24時間以内の取消を購入者に認める規則を導入した。 これに対しては、前述のLCC 3社が、航空規制緩和法により航空運賃を規制する権限をDOTは有していないと主張している。 DOTは、公正取引を維持するためには この規則が必要だと言っている。 現在 裁判で争われている。

第三段階では、GDSへの付帯サービス運賃の表示を航空会社に義務づけることを検討している。 航空会社、何処の業界でも生産者が自由に販路を選べるのにも拘わらず、何故航空だけが政府の規制を受けなければならないのか反発している。

(aviation week, 8/10/2011)

 

(7)デルタ航空、アエロメヒコ(墨)に投資

DL航空がメキシコのAeromexicoの株式3.5% $65mで購入する。 そして既存の両社間の提携を強化する。 1年前にMexicanaが運航停止して以来Aeromexicoが唯一のメキシコの大手航空会社となった。 DLAeromexicoの取締役ポスト1席を獲得する。(wsj.com, 8/10/2011)

 

(8)B787B747-8F一番機 9月デリバリー

ボーイングが、B787B747-8Fの型式証明をFAAから8月中に取得し、一番機を9月末までにデリバリーすることが確実となった。 B787一番機はANAに、B747-8FCargoLuxに引き渡される。 ボ社では、B787の月産機数を現在の2機から2013年末までに10機に拡大する。(wsj.com, 8/11/2011)

 

(9)GOL(ブラジル)949万株 自社株購入

GOL(ブラジル)の第2四半期決算が、収入 15.6億レアル、損失▲3.567億レアルとなった。 前年同期は、収入18.4億レアル、損失▲0.519億レアル。

自社株949万株を98mレアル($60m)で買い戻す。(wsj.com, 8/12/2011)

 

 

【欧州&アフリカ】

 

(1)バージン増益

VS航空が228日に終了した会計年度で £18.5mの税前利益を達成した。 前年同期は▲£132mの損失計上であった。 収入は +13%増の £2.7bnであった。 パッケージホリデー事業のVirgin Holidaysリテールを120店舗に倍増する計画を有している。 TescoDebenhamsの店内のフランチャイズが好調だ。

VSは、£100mをかけた機内WiFiの導入を含めた客室インテリアの改修を実施する。 またこれに加えてJFK空港を含む空港ラウンジの改修を実施する。 ドイツ銀行に委嘱したアライアンスに関する検討の結果については、VS CEO Steve Ridgwayは黙して何も語らなかった。 Bransonが、DLなどの航空会社への身売りを検討しているという噂が流れている。 VS49%を保有しているSQは、何時かの時点でVS株を全株売却する方針だ。(FT.com, 8/10/2011) (wsj.com, 8/10/2011)

 

(2)エアーベルリン第2四半期損失拡大

Air Berlinの第2四半期決算が、収入 +273%増の 1.116bnとなった。 EBIT ▲€32.2mの損失計上であった。 1月から適用開始となったair travel taxが無ければ、€12.2mEBIT利益を計上できただろう。 前年同期のEBITは▲28.2bnの損失であった。(wsj.com, 8/11/2011)

 

 

【アジア&中東】

 

(1)エアーアジアとマレーシア航空が株式交換

AirAsiaMH航空が、89日、株式交換に合意したと発表した。 AirAsiaMH20.5%を取得する。 MHの親会社である国営投資機関Khazanah NasionalMH70%保有)がAirAsiaの親会社Tune Air10%を取得する。 AirAsia CEO Tony FernandesMHに新設される"4人委員会"に参加してMHの経営に携わる。 現MH managing director Azmil Zahruddin Raja Abdul Azizは退任する。

アナリストは、この合併がAirAsia LCC部分とMHFSA部分の相互補完を実現する好ましい合併だと歓迎している。 そして、損失計上のMHの立て直しにFernandesが力を発揮するだろうと期待している。 しかし、一方ではFernandesの野心的な事業拡大を懸念する向きもある。(channlenewsasia.com, 8/09/2011)

 

(2)海南航空親会社 海外投資活発

海南航空と香港航空の親会社であるHNA Group(海南省政府が支援)が、独建設会社HochtiefFRA)が保有する空港資産の買収を試みている。 Hochtiefの空港資産には、アテネ、ブダペスト、DUS, HAM, SYD, Tirana, Albaniaの資産が含まれる。 この入札にはFraport, Deutsche BankPREEFインフラファンド、仏建設会社Vinci SAAllianz Capital Partnerが率いるコンソーシャムが参加している。 買収価格は 1bn以上となる模様。

HNA Groupは、この他にも 香港のBravia Capitalと組んでGEが保有するコンテナ船リース会社を$1.05bnで買収する。 そして、トルコの貨物航空会社ACT Airlinesを買収する。 この中国のコングロマリットの投資部門Grand China Air aviationでは、米投資家George Sorosが主要株主になっている。(wsj.com, 8/09/2011)

 

(3)ガルーダ航空 エアバス機×25機発注

GAA320×25機(内10A320neo)(総額リスト価格 $2.18bn)の発注に関する契約を締結した。 GAのローコスト部門CitilinkB737機の更新に引き当てる。(channelnewsasia.com, 8/09/2011)

 

(4)燃料会社 エアーインディア給油再開

インド国営燃油会社3社は、810日、AIの未納金(230億ルピー≒$509m)の支払いを要求して給油を停止した。 石油天然ガス大臣の斡旋によりAIが未納分を支払ったために、811日から給油が再開された。 燃油会社は、昨年12月よりAIに対する掛け売りを中止し、全ての給油を現金決済で行なっている。 AIは、527日〜62日の間にも燃油不足のために▲147便を欠航している。 インド政府は、AIに対して250億ルピーの資金注入を実施したが、更に120億ルピーを注入する。(wsj.com, 8/10-12/2011)

 

(5)キャセー 上半期減益 59%

 CX航空の630日に終了した上半期の利益がHK$2.81bnに▲59%減少した。 収入は +13%増加してHK$46.79bnとなった。 ボーイング広胴機×12機($3.28bn)を発注する。(wsj.com, 8/10/2011)

 

HK$46.79bn

HK$2.81bn

1,318万人

835.9千屯

+13%

59%

+1.7%

4.1%

 

 

 

 

 

(6)タイガー(豪)運行再開

72日から運航を停止していたTiger Airwaysの豪州部門が、およそ6週間振りの812日から運航を再開した。 Tigerの豪州部門は、豪航空安全当局(CASA)よりパイロット訓練と整備管理の不備を指摘され運航停止させられていた。 Tiger AirwaysSQ32.9%保有)は、先週630日に終了した四半期で▲S$20.6m$17m)の損失を計上したと発表した。 同社は、豪州部門の運航停止で 今年の決算が大きな影響を受けると警告している。(wsj.com, 8/10/2011)

 

(7)キングフィッシャー損失拡大

インド第2位(市場シェア)の航空会社Kingfisherの第1四半期決算が、燃油費の高騰で▲26.4億ルピー($58.7m)となった。 前年同期の▲19.7億ルピーよりも損失が拡大した。 収入は+15%増の188.2億ルピーであった。 期末のフリートは66機。 ライバルのJet Airwaysも▲1.23bnルピーの欠損を計上した。(wsj.com, 8/10/2011)

 

(単位 10億ルピー)

燃油費

旅客数

国内線

営業利益

国際線

営業利益

18.82

2.64

8.45

341万人

0.44

0.4

+15%

1.87

+44%

+9%

71%

0.51

 

 

 

 水 運

 

(1)米クルーズ各社が2012年の豪州クルーズ供給拡大

豪州のクルーズが増加している。 2008年の643,000 passenger days 2009年には +34%増の863,000となった。 Carnival Cruise Linesは、201210月からCarnival Sprit丸(2,124人乗り)の母港をSYDとする。 そしてNZと太平洋を巡る8日〜13日のクルーズを、1年を通じて提供する。 Carnivalのもう1つのブランドのHolland America Linesでは、2011-12年にVolendam丸とZaandam丸(各船1,432人乗り)を豪州とNZに展開する。 HALは、2012-13年にはZaandam丸をOoasterdam丸(1,926人乗り)に入れ替え、同船をSYD母港とさせる計画だ。

Royal Caribbean Internationalは、2012-2013年のシーズンに この地区に7,2000バースを提供する。 2011-2012年のシーズンに豪州クルーズを運航したRadiance of the Seas丸(2,100人乗り)、Rhapsody of the Seas丸(2,000人乗り)にVoyager of the Seas丸(3,100人乗り)を加える。(travelweekly.com, 8/05/2011)

 

(2)オリエントオーバーシーズ上半期減益▲86%

欧州と米国の債務問題に端を発して世界経済が不安定になっている。 第2四半期から貿易量が減少し始めている。 世界経済の動向を敏感に反映してコンテナレートが低下している。 香港のコンテナ海運Orient Overseas(元香港Chief Executive Tung Chee-hwaの家族が支配)の上半期決算は、収入 $2.92bn+6.9%増)、利益が $175m(▲86%減益)となった。 第2四半期のTEU20フィートコンテナ)当りのレートは $1,121に▲5%低下した。 Orient Overseas(中国海運コングロマリットChina Cosco HoldingsA.P. Moller-Maersk GroupMaersk Lineと競争している)は、下半期の業績の見通しも芳しくないだろうと言っている。 勤労感謝日やクルスマスの米消費がどのくらいになるのかがハッキリ見通せないと言っている。(wsj.com, 8/07/2011)

 

(3)NCLが禁煙

Norwegian Cruise Lineが、ステートルームを禁煙にした。 バルコニーでの喫煙は許されるが、葉巻やパイプはバルコニーでも禁止される。

Carnivalでも、121日からステートルームを禁煙にする。 Princessでは115日からステートルームとバルコニーでの喫煙を禁止する。(travelweekly.com, 8/09/2011)

 

 

 

 陸 運 & ロジスティックス

 

(1)バークシャイアー、鉄道利益がグループ利益を押し上げる

著名な投資家Warren Buffetが支配するコングロマリットBerkshire Hathawayの第2四半期の利益が、昨年 $34bnで買収したBurlington Northern Santa Fe $354m利益計上などにより $3.54bnとなった。 これは前年同期比 +74%の増益となる。(FT.com, 8/06/2011)

 

(2)フェデックス、北米レート +6.8%値上げ

FedExが、96日から米国とカナダのレートを +6.8%値上げする。 燃油S/Cは据え置く。 FedExは、13日に宅配サービス料金を +4.9%値上げしている。

ライバル企業のUPSは、燃油高騰に対処するため、今月から北米の非契約レートを +6.9%値上げした。 FedExは、6月に、需要増に支えられた増益 +33%の第4四半期決算を発表した。 Moodyの投資サービスは、先月、収益改善と負債の減少を評価してFedExの格付けをStableからPositive1ランク上昇させた。(wsj.com, 8/08/2011)

 

(3)ダラースリフティー第2四半期増益

Dollar Thrifty Automotive Groupの第2四半期決算が $42.5mの利益計上となった。 前年同期は $42.3mであった。 1日当りのレンタカー平均収入は、$46.02に▲3.2%低下した。 しかしレンタルデーの増加(+3%)により収入は前年同期と変わらない $395.1mとなった。 中古車販売のゲインは▲35%減少した。 第3四半期のレンタカー市場の環境は、第1四半期よりも改善しているものの依然として昨年を下回っていると言っている。 HertzAvis BudgetDollar買収競争は、既に15ヶ月が経過している。 依然としてFederal Trade Commissionがこの買収を審査している。 DollarHertzAvis Budgetのどちらとも契約を結んでいない。(travelweekly.com, 8/08/2011)

 

 

 

 

 

 ホテル & リゾート

 

(1)サウンズチャイナ ヒルトンとインターコンチと提携

Sands Chinaが、マカオのCotai地区に建設するカジノ($4bnプロジェクト)でHiltonInterContinental Groupとホテルのフランチャイズ契約を締結する。

Hilton5つ星のConrad (600) Sands Cotai Centralの中に2012年の第1四半期にオープンさせる。 IHG4つ星のHoliday Inn1,200室)を同じく2012年の第1四半期末にオープンさせる。 この他には、Starwood Hotels & Resorts WorldwideSheraton Towerブランド(2,000室)を第3四半期にオープンする。 Sands Chinaは、この地区に全部で6,000室のホテルを展開する予定だ。

Sands Cotai Centralのプロジェクトは、マカオ政府の外国人建設労働者の規制等のために遅れている。 また マカオ政府は、2013年まで新規カジノの賭博テーブルを規制している。  Sands Chinaは、Sands Cotai Centralの当初計画の670台の賭博テーブルを530台に削減した。(wsj.com, 8/05/2011)

 

(2)ウイリアムヒル(英)上半期決算増益

英最大手ブックメーカーWilliam Hillが、上半期決算でアナリストの予想を上回る £128.7mの利益を計上した。 これは前年同期比 +23%の増益となる。 収入は +7%増の £567.8mでであった。 オンライン販売が +25%近く増加した。 新たなモバイル テクノロジーの導入によるスポーツ賭博のオンライン販売が増加している。 中間配当を増配する。(FT.com, 8/05/2011)

 

(3)ホテルとカジノの香港上場計画

Carlyle Groupが投資しているNew Century Hotels Group9月に香港証取に上場して $400mの資金の調達を計画している。 New Century Hotels Groupは、杭州市に本社を置き中国で70のホテル(20,000室)を運営している。

Melco Crownも、第4四半期に香港上場へダブルリスティングし、$400m$600mの資金調達を計画している。 Melcoは、この香港上場により他社との競争条件を同一にすると言っている。(wsj.com, 8/07/2011)

 

(4)インターコンチ、増益決算なるも先行き警戒

客室数で世界最大のホテルInterContinental Hotels Group4,462ホテル、656,000室)の上半期の税前利益が $237m +26%増益した。 RevPAR +6.7%上昇した。 世界経済の先行き不安により今後の見通しに警戒感を持っていると言っている。

 

                                                                    (単位:$ Million

営業利益

税前利益

850

269

237

+10%

+23%

+26%

(FT.COM, 8/09-10/2011) (wsj.com, 8/09/2011)

 

(5)シーザーがラスベガスで増収

Caesars Entertainment(元Harrah's Entertainment)の第2四半期の損失が▲$155.5mに前年同期の▲$274mから縮小した。 収入はほとんど同額の $2.23bnであった。 LASのホテル収入が +9.5%増収(レート+6.5%とオキュパンシー+3.6%)となった。 Indiana Atlantic Cityの不振をLASが補った。 Caesars $23bnの負債を背負っている。 LASの観光局によると、LASの今年5ヶ月間のADR +9/6%、オキュパンシーは +4%ポイントそれぞれ増加した。 Stripの賭博収入は、昨年 $5.8bn2009年比で +4%増加した。 しかし2007年のピークの $6.8bnには及ばない。(travelweekly.com, 8/09/2011) (wsj.com, 8/10/2011)

 

(6)MGMリゾートの第2四半期決算 増収増益

MGM Resorts Worldwideの第2四半期決算が $3.44bnの利益計上となった。 これにはMGM China Holdingsの上場によるゲイン $3.5bnが含まれている。 MGMは昨年CityCenter$9bnの資産を▲$1.12bn減損させた。 そして今四半期に、CityCenterの販売しない住居部分の $53mの評価損を計上した。(wsj.com, 8/09/2011)

 

ネット収入

利益

RevPAR

負債

CityCenter損失

$1.81bn

$3.44bn

$118

$12.5bn

$90m

+17%

$883.5m

+10%

 

 

 

(7)ディズニー第2四半期増収増益

Walt Disneyの第3四半期決算が増収増益となった。 東北大震災により日本のディズニーランドの営業不振が存在したものの、テーマパーク部門は +9%の増益を達成した。

 

ds1110815.png

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(Walt Disney press release, 8/09/2011)

 

 

(8)米ホテル市場軟化

米国のホテル市場の今年6月までの過去1年間の需要が +6.3%増となり、2010年末の過去1年間の増率 +8.6%を下回った。 需要増が弱まり始めている。 ADRは、ピークの20089月の $134.25から33ヶ月経った20116月に $120.90となった。 米国のホテル市場は依然として景気低迷期にあると言える。 20015月から始まった前回の不況期を脱するのに57ヶ月を要した。 これを当てはめると、今回の不況期を脱するのに更に24ヶ月(少なくとも2年間)が必要となることとなる。(HNN, 8/10/2011)

 

(9)マカオSJM 大幅増益

マカオ最大のカジノSJM HoldingsStanley Ho所有)の上半期決算が、大幅増収増益となった。 中国政府の規制にも拘わらず、マカオの賭博市場は2009年末以来過熱気味だ。 1月〜7月のマカオの賭博収入は、前年同期比 +45%増加した。(wsj.com, 8/10/2011)

 

HK$37.8bn

HK$2,67bn ($342m)

HK$0.08

+42%

+70%

HK$0.05

 

10)マンハッタン タワーに2つのマリオット ブランド

マンハッタンのBroadway54番街の角地に、NYCで最も高い68階建て600室以上のホテルがGranite Broadway Developmentにより建設中だ。 この建物(設計は芦原信孝氏)には、MarriottCourtyard378室)と同じMarriottResidence Inn261室)が入居する。 Granite Broadway DevelopmentMarriottの間のフランチャイズ契約に基づき、Interstate Hotels and Resorts2013年後半にオープンするこの2つのホテルを運営する。 このホテルは2002年に開業したWestin NYC at Times Square863室)に次ぐNYCの大型ホテルとなる。(nytimes.com, 8/10/2011)

 

11)ゲンティン(マ)減益▲39%

Genting Singaporeの第2四半期が▲39%の減益となった。 プレミアム顧客市場の賭博勝率の低下が原因。

 

EBITDA

S$728.7m

S$242.9m($200.5m)

S$347.2m

17%

39%

34%

 

シンガポールは昨年賭博規制を緩和して、Genting SingaporeResorts World SntosaLas Vegas SandsMarina Bay Sands2つの複合カジノリゾートを開発した。 今年のシンガポールの賭博収入は $6bnと予測されている。 Las Vegas Stripの賭博収入を追い抜くと見られている。(wsj.com. 8/12/2012)

 

 

 

 その他

 

(1)フェイスブックがスマホ向けメッセンジャー アプリ開発

Facebookが、スマートフォーン向けのインスタント メッセジングのアプリケーションFacebook Messengerを北米市場でリリースした。 このチャット機能を備えたFB Messengerは、同様の機能のWhatsAppBlackBerry MessengerBBM)と競合することになる他、モバイルのオペレーターの伝統的収入を脅かすことになるだろう。 リアルタイムで一時に多くの友人にメッセージを送りつける事が出来るBBMは、今回のLONの暴徒達の使用で一躍有名になった。 スマートフォーンのIMアプリは、インタネット経由で送受信を行なうので、伝統的なSMSや海外からのテキスティングでさえよりも、コストが格段に安く済む。(FT.com, 8/10/2011)

 

 

 

 

 

 

 

 

編集後記

 

 

F氏の野望」

 

AirAsiaAK)とMalaysia国営航空(MH)は、89日、両社が株式交換協定に合意したと発表した。 AKの創立者Tony Fernandes (47) が支配するTune Air社が、MHの株式を20%取得し、MHの株式70%を保有する国営投資機関のKhazanah NasionalTune Airの株式を10%取得する。 何しろLCCが、LCCと全く異なる経営戦略(ビジネスモデル)のFSAFull Service Airline)に出資してしまったのだから驚きだ。 しかし、時価総額から見れば、AKMH3倍なのだから、M&Aの常である弱肉強食によるライバル排除の構図が何の不思議なく浮かび上がって来る。(AKの株価は、2004年上場以来世界航空会社銘柄インデクッスを倍以上も上回っている)

 

F氏は、1964430日生まれのインドのゴアに祖先を持つインド系マレー人実業家だ。 (ポルトガルの)FRENANDESの名前は、それに由来する。 London School of Economics17人のノーベル賞受賞者、32人の各国首相・大統領・国家元首を輩出している世界的有名校)を卒業後、一時Richard BransonVirgin AtlanticVirgin Recordに勤務した後、マレーシアでAK2001年に買収した。 1リンギ(約26円)で赤字と負債まみれの国営リジョナル航空会社AKを買収した話が、日本でも広く伝わっている。("1リンギで負債4,000万リンギ≒約10億円を持つ会社を買収した"と言うのが正しい)

 

F氏は、この会社をLondon大学卒のマレーシア人仲間たちと見事にアジア最大のLCCに再建した。 AirAsiaは、Southwest航空が開発した「短距離・単一機種・ノーフリル・インターネット販売」のLCCのビジネスモデルをそっくり実践して、瞬く間にアジア最大のLCCに成長した。 F氏がAKの航空機全機の機体に「Now Everybody Can Fly」と大書した標語は、丁度同時期に営業を開始した米国LCCjetBlueの「Bringing Humanity Back to Air Travel」と似ていると言えば似ている。

何しろ、AK1人当りの平均片道運賃は165リンギ(約4,300円)(2011年第1四半期)であるので、なるほど確かにEverybody Can Flyである。 今では、航空機約100機を保有し、クアラルンプールをハブとしておよそ160路線を運航し、年間 1,610万人(2010年)の旅客を輸送している。

 

そして、タイとインドネネシアに子会社を展開し、未だ誰も成功していない長距離LCCAirAsia X2007年に立ち上げ、ベトナム、フィリピン、日本でも現地の企業との合弁による子会社の立ち上げを矢継ぎ早に準備している。 そして、7月初めには航空機300機(リスト価格270億ドル≒21,000億円以上)を大量発注した。 F氏は、AKのフリートを500機に拡大すると言っている。 F氏は、アジア一番では飽き足らず、世界最大のLCCである米国のSouthwest(保有機×550機、2011年第1四半期期末)を追い抜いて"世界一のLCC"になる野望を抱いているようだ。

 

89日付けの英国ファイナンシャルタイム紙は、F氏のMH投資は もう1つの成功物語となるのか? それとも悲惨な失敗に帰すのか? と書いている。 FT紙は、こう言っている:

ü   確かに、航空会社4社と ホテル・金融機関・携帯電話を運営するTune Groupを立ちあげた 今までのF氏の輝かしい業績は、誰もケチをつけられないほど素晴らしい。(かって、F氏をマンガチックだと揶揄していたマレーシアン エリートたちは、今では黙りこくっている)

ü   勿論、彼の成功は、GDP +7%で成長しているアジア経済の大きな躍進があったからこそだ。 アジアでは、新中間所得層が台頭し、そしてその彼らがLCC利用し始めている。

ü   今回のMH株を取得して、同社の困難を極めるであろう再建に参加するのは、F氏にとっても簡単な仕事ではない。 MHの親会社のKhazanahの過去数年間の再建努力だって実を結んでいないのだ。

ü   しかし、この株式交換は、AKにとっては大変有利な話のようだ。 F氏は、MHをアップマーケットのFSAとして独立させ、そのLCC子会社Fireflyを廃止するかもしれないからだ。 マ政府もAirAsiaの新規路線獲得に対しても好意的な配慮を下すだろう。

ü   しかし、F氏の野望には注意が必要だ。 最近の豪州航空安全当局より運航停止命令を受けたTiger Airwaysの豪州部門の例を、F氏は他山の石とするべきだ。

 

F氏は、Tem LotusF1を買収し、英国プレミアムリーグのQueen's Park Rangerの買収を計画している。 どちらもAKの宣伝のためなのだろうが・・・F氏の野望は 余りにも大きい・・・。 マレーシア以外の国のAKの提携パートナーも、F氏にトコトン利用されないとも限らない・・・。

 

H.U.

 

 

 

(以上)