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旅行流通速報 Vol. 503 号

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1.  OTAの欠点目立つ

2.  其の他のニュース

3.  編集後記

「今週号で印象に残ったニュース」

 

 

航空経営研究所 LCCを使いこなす」630円(税込)を発行。

 

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·         二見文庫

·         航空経営研究所/丹治隆

 

 

 

 

travelweekly.com, 10/18/2011

1. OTA flaws loom larger as Google moves into travel

 OTAの欠点目立つ

 

Googleが、航空運賃計算と検索のソフトウエア プロバイダーを20114月に $700mで買収してFlight Searchを先月立ち上げた。

 

ExpediaTravelocity、それにメタサーチのKayakなどのオンライン旅行会社が、競争環境が著しく阻害されるとしてGoogleITA買収に反対する団体FairSearch.comを立ち上げたが、その努力は実らなかった。 しかし、FairSearch.comは、依然として世界最大の検索シェアを誇るGoogleの進出が、旅行業界の競争環境に大きなネガティブな影響を与えるとし主張している。 そして、全米の州政府の法務長官宛に、44ページの反Googleの報告書「Google's Transformation From Gateway to Gatekeeper: How Google's Exclusionary and Deceives Consumers」を送付した。(詳細:情報502 ページ14参照)

 

FairSearch.comの主張がどうであれ、業界の専門家やアナリストたちは、オンライン旅行には改善すべき部分が多く存在すると言っている。

Forrester Researchは、インターネットを利用して休暇旅行を計画し手配した旅行者の割合が、2007年の53%から2011年第1四半期には47%に減少したとレポートしている。

Forresterは、今年の8,970万人のオンライン旅行予約経験者が、2016年には10,460万人に今後5年間で+17%程度(年率+3%程度)しか増加しないだろうと予測している。 2011年以降の伸びはフラットになると言っている。

 

Virtuoso CEO Matthew Upchurchも、旅行Webサイトの人気(loyalty)が42%から28%に落ちていると言っている。 この傾向をオフラインの旅行会社が利用しない手はないと言って、コンソーシアムの会員を鼓舞している。

 

PhoCusWrightのアナリストCarroll Rheemは、サプライヤーのミッションと消費者の目的が食い違っている所に原因があると言っている。 例えば航空会社は、航空プロダクトの日用品化を何とか阻止しようとしている。 そして、自分たちのプロダクトを価格以外で差別化することに腐心している。 しかし、消費者は低運賃の検索以外に興味を持っていない。 この間に立つOTAやメタサーチの仲介業者は、消費者の希望に沿うことを考えているので、当然サプライヤーとバッティングすることになる。

 

消費者は、OTA経由の複雑な旅行のオンライン予約に大きな不満を有している。 OTAの予約機能の能力が十分でないのだ。 単純な国内旅行のオンライン手配は問題ない。 Atmosphere Research GroupHenry Harteveldtは、こう言っている。

·             Amadeusは"Affinity Shopper"のツール(LHCXが利用)を開発した。 BAAAは、旅行日や目的地以外のパラメターで旅行検索できる方法を導入した。

·             OTAは、この分野の革新的な検索方法を開発していない.

·             OTAは、出発地と目的地、旅行日、価格の伝統的インプットによる検索方法を踏襲している。 インスピレーションに基づく検索方法を開発していない。

·             これがOTAの人気を弱めている原因だ。 この人気の下落は、OTAの開発意識を高めざる得なくするだろう。

 

コペンハーゲンのメタサーチMomondo.comのパートナーMartin LumbyeOTAの機能のアップグレードが必要だと言っている。

·             オンライン検索には、より複雑なクエリに回答するためのより多くのフィルターが必要だ。

·             I know where; you tell me whenとかI know when you tell me whereのごとくのフィルターが必要だ。

·             まさにこのようなフィルターをOTAは消費者に提供する必要がある。

 

オフラインの旅行会社のエージェントは、検索する前に消費者のリクエストとニーズを聞き出している。 十分なニーズを把握した上で、そのニーズに沿った旅行を消費者に提案している。 OTAは、この聞き出し作業の自動化の開発に成功していない。 公平を期して言えば、OTAの開発が遅れているのは、その開発が技術的に非常に難しいと言う理由も含まれている。

 

Googleは、「XXXドル予算で、YYY頃のリラックスできる日光浴ができる旅行」などの自然言語による旅行検索を可能にするだろう。 GoogleFlight Searchをますます改良すれば、まだまだ改善余地が多く存在する旅行オンライン検索に新風を吹き込むだろう。 それはOTAにとっては大きな脅威となるに違いない。

 

 

 


 

2. 其の他のニュース

 

 旅行流通・TD

 

(1)欧州連合、過度のカード手数料請求規制へ

欧州連合の1011日の新たな消費者保護勧告を踏まえ、欧州の航空会社はカード手数料を見直しせざるを得なくなった。 この勧告には、航空会社を含む全てのマーチャントが、カード会社の手数料以上を消費者に請求してならないとしている。 この勧告Consumer Rights Directiveは、各国の法律として批准されて2013年〜2014年初めには法制化されるだろう。(businesstravelnews.com, 10/14/2011)

 

(2)ルフトハンザ、2012年用法人契約書変更

LHは、法人契約書の変更を計画している。 この契約変更を巡って独法人旅行マネジャーの団体であるVDRとの間で、ホットな論争が起きている。 論争の火種は、LHが法人契約者に要求している(1)販売目標に達しない場合の違約金の支払い、(2)法人顧客のカードデータのLHカード子会社AirPlus Internationalへの提供 2つだ。 独カルテルオフィスは、この契約変更によりLHが不法に競争情報へアクセスしていないかの調査を開始した。 LHは、この批判の的となっている契約書の変更を手直しするだろう。(businesstravelnews.com, 10/14/2011)

 

(3)アメリカン航空、アマデウスと現行契約延長

AA航空とAmadeusは、831日に失効した現行フルコンテンツ契約を延長することに合意した。 これにより、Amadeus使用旅行会社は、AA便予約のセグメントサーチャージ $5.50の支払いを回避する。 両社の合意内容の詳細は不明であるので、延長合意の契約に新たな追加的条件が含まれているか否かは不明である。 Amadeusは、延長された契約をmedium-term agreementと呼んでいる。 AASabre間のフルコンテンツ契約は、テキサス州裁判所に於けるAAの反競争法行為に関する裁判の判決後14日間後まで延長することに両社は既に合意している。 従って、AAのダイレクト・コネクトとGDS経済(ブッキングフィー)を巡るAAGDS間の紛争は、ひとまず2012年以降迄先送りされることとなった。(travelweekly.com, 10/17/2011)

 

(4)トラベルポート、ユニバーサル・デスクトップ本格試験運用開始

Travelportが開発したUniversal Desktop(とそれに関連するUniversal API)のアジアにおけるβテストが、豪州、シンガポール、香港の旅行会社6社で間もなく開始されることとなった。 Universal Desktopは、豪州のFlight Centreで昨年から、また最近では英国の法人管理旅行会社GTMに於いて 既に試験運用が開始されている。

Travelportは、最近PIKローンの返済期限(20123月)の延長に成功した。 S&Pは、これに好感してTravelportの格付けをB-に上昇させた。 Universal Desktopの対抗機種としては、Sabre RedAmadeus Oneが存在する。(Tnooz, 10/17/2011)

 

(5)フェアーロジックスが付帯サービス運賃サイト立ち上げ

Farelogixが、付帯サービス計算Webサイトiflybags.comを立ち上げた。 ATPCOが、航空会社の手荷物料金の統合を欲する旅行会社に対して このAPIを提供する。 Iflybag.comは、ATPCOデータを利用して 300余の航空会社の手荷物料金の高速処理を可能にする。 ATPCOは、Open-AXIS標準XMLフィードを得るためのBaggage Calculator Integrated APIを法人旅行管理会社やその他にライセンスする。 ATPCOは、手荷物手数料計算エンジンのためのBaggage Calculator Onlineと呼ばれるユーザインタフェースを販売する。 Farelogixiflybags アプリを旅行会社デスクトップSPRK2011年末迄に統合する。(Tnooz, 10/17/2011)

 

(6)ホームアウエーとエアビーアンドビー

バケーションレンタルのHomeAway CEO Brian SharplesWSJ紙にこう語っている。

·             HomeAwayの顧客は、バケーションホームを探している家族が対象だ。

·             Airbnbは、アパートのレンタルP2Pサイトだ。 従って2つのサイトの対象顧客は異なる。 重複する顧客は2%と推定される。

·             HomeAwayは、アパートのレンタルにも興味を有している。 チャンスが有れば、このビジネスのサイトを買収したい。

·             Airbnbの現在のバリュエーション $1.3bnは高すぎる。

·             Airbnbの資産は多くない。 モロモロのP2P市場の騒動(Airbnb経由で借りた借家人が借家を荒らした事件が発生している)が収まるまで様子見だ。

(Tnooz, 10/17/2011)

 

(7)ロイヤルカリビアン会長「旅行会社は大切」

Royal Caribbean Cruise会長Richard Fainが、American Express Retail Travel Networkの旅行会社会議で、「旅行会社はRoyal Caribbeanにとって重要なチャネルだ」と訴えた。 彼はこう言っている。

·             クルーズ会社の誰もが話したがらないが、我々はダイレクト予約を受け付けている。

·             インターネットが変化をもたらした。 人々の新たな情報へのアクセスが可能になったのだ。

·             より多くの情報へアクセスできるようになったが、その中には全く悪い情報も多く含まれている。

·             新たな情報へのアクセスは、最も効率の良いダイレクト予約を可能にした。

·             しかし旅行会社はトランザクションを販売している訳ではない。 エクスペリエンスを販売しているのだ。 そこが違う。 それがgreat travel agentからgood travel agentを区別する。

·             クルーズ会社は、エクスペリエンスを売れない。 情報や立派なWebサイトは立ち上げられても、人的な繋がりに基づく販売努力はできない。

·             Webが登場するまでのクルーズ会社は、エクスペリエンスを購入した顧客を集めた旅行会社に依存していた。 この関係は、将来も継続する。

·             クルーズ会社と流通システムの象徴的関係の存在は、まぎれも無い純然たる事実だ。 旅行会社によるクルーズ販売は無くてはならない重要な存在だ。 良く言われているように、クルーズは購入されているのではなくて販売されているのだ。

(travelweekly.com, 10/17/2011)

 

(8)アメックスネットワーク加盟旅行会社減少

American Express Retail Travel Networkの加盟旅行会社数が、今年4月に導入された加盟店新基準(Scorecard rating system)により▲20% も減少した。 この新システムは、70%以上のクルーズとツアーの優先サプライヤー経由販売や、Pay with Points, AgentPort, Mariner Club, AirDeskなどの専用の予約ツールやプログラムの最低利用を加盟店に義務づけている。 このシステムの最低利用基準に到達しない旅行会社(収入で4%を構成)の離脱により加盟店総数は▲20%減少したが、総収入は逆に +7%増の $5.4bnが見込まれている。 また新システムは、加盟店の旅行会社会議への出席を要請しているために、今年の会議の出席率は昨年の52%から92%900社以上)に大幅に向上した。(travelweekly.com, 10/17/2011)

 

(9)ルフトハンザ、米国でフルフェアー運賃表示開始

LH航空が、111日から米国で運賃総額(運賃++フィー)表示の広告を開始した。 これは、米運輸省のフルフェアー表示規則の施行日である2012124日より2ヶ月間も早い。(travelweekly.com, 10/18/2011)

 

10)サービスフィー

以下はASTAのサービスフィーに関する調査結果である。

·             88%がサービスフィーを取っている。

·             支払い方法は、現金とチェックが58%ARC service fee program53%、ダイレクト銀行システムが40%GDS提供のmerchant program16%となっている。

·             クレジットカードの受付は、発行元に手数料を取られてしまうので割に合わない。

·             51%の旅行会社が、顧客に事前にサービスフィーの存在を口頭で伝えている。 34%が、料金の中にサービスフィーを組み込ませている。 請求書にサービスフィーを独立して明示しているのはタッタの3%だ。

·             8%は、説明しないが事務所にフィーのポリシーを掲載している。(2009年の調査では、ポリシーを掲載している旅行会社は0%だった)

·             収入に占める割合は、2000年初めに増加したが、その後2004年以降は17% ~ 20%の間にとどまっている。

·             クルーズ予約に対するサービスフィーの適用が2007年の17%から2010年の22%に上昇した。

(travelmarketreport.com, 10/17/2011)

 

112011年世界の航空会社の付帯サービス運賃収入 325億ドル

Amadeusの調査によると、世界の航空会社の付帯サービス運賃収入が、2011年に $32.5bnになる見通しだ。 これは、2010年比で +43.8%の大幅増加となる。

付帯サービス運賃収入のチャンピオンは、AirAsia, Aer Lingus, easyJet, Ryanair, Spiritなどの各社で、これらの航空会社グループの付帯サービス運賃収入の合計は、営業収入比で19.8%2010 19.4%)となっている。 米メジャーは11.9%2010 7.2%)だ。(Amadeus.com, 10/19/2011)

 

(Unit: US$ Billion)

 

2011

2010

増率

米メジャー

12.5

 6.7

 87%

LCC

 4.8

 3.6

 33%

レガシー

10.9

 8.5

 28%

チャンピオン

 4.3

 3.8

 13%

32.5

22.6

43.8%

 

 

2011

2012

増率

北 米

15

8.7

72%

アフリカ/中東

 1.4

0.9

52%

ラ米/カリブ

 0.8

0.6

47%

アジア太平洋

 6.3

4.8

30%

欧 州

 9

7.6

     18.7%

 

 

12)トラベルポートが中国トラベルスカイと提携

Travelportと中国のGDS TravelSkyが、世界の航空会社向けの 先進Passenger Service Systemの共同開発で提携した。 この提携は、先ず航空会社の座席指定システムであるMaster Seat Mapプロジェクトの開発に取り組む。 その後、両者間で協業の機会を模索する。

Travelportは、これとは別にHilton Worldwideと長期流通/テクノロジー契約を締結した。 この契約によりGalileoWorldspanを利用する旅行会社は、Hilton85ヶ国3,750ホテルのアベイラビリティー、レート、規則、ホテル情報を入手することができる。(travelport.com, 10/19/2011) (Tnooz, 10/19/2011)

 

13)サウスウエスト航空のロイヤルティープログラム

UCLA大学のXavier Dreze博士は、8杯のコーヒー毎に無料のコーヒーが飲めるクーポンでは、8つのスタンプ欄のカードよりも、10のスンタプ欄で2杯のスタンプが既に押されたカードの方が、顧客のロイヤルティーをより向上させることができると言っている。 Dreze博士は、Southwestのロイヤルティープログラムの再編にも手を貸している。 Southwestは、飛行区間の長短や運賃額に関係なく8回搭乗ごとに1枚の無料航空券を提供していた。 D博士は、これを運賃額に基づく(つまり収入に基づく)報償制度に変更した。 Southwestは、透明性を徹底的に高めるために、運賃の種類を①事前購入運賃、②普通運賃、③プレミアム運賃(優先搭乗権とドリンク券付き)の3種類に限定した。(④番目の運賃として法人契約運賃が存在するかもしれない) そして、空席に連動して運賃を上下させるイールド管理の代わりに固定運賃制を導入した。 勿論、収入ロスが発生するリスクは存在するかもしれないが、それ以上に完璧な運賃の透明性による顧客のロイヤルティー向上のチャンスが存在する。 このイールド管理は、ホテル業界の参考となるだろう。(HNN.com, 10/19/2011)

 

 

 

 空 運

 

【米 州】

 

 (1)空港セキュリティー検査 パットダウンの次はチャットダウン

8月からLogan国際航空でTSAのセキュリティー係による質問検査が始まっている。 「何処に行くのか?」、「旅行目的は何か?」、「滞在日数は?」などの短い質問をこの空港から出発する一部の旅行者に浴びせている。 プライバシー保護団体は、TSAのこの検査方法が個人情報侵害に当たると言っている。 彼らは、旅行者は回答する必要はないと言っている。 パットダウン(pat-down=ボディーチェック)で体を触られるよりも、このチャットダウン(chat down)の方が増しだと言う旅客も多く存在する。

TSAの検査係は、回答よりも旅行者の行動や素振りに異常がないかを観察している。 この方式はイスラエルのTLV空港で採用されている。 今迄132千人がチャットダウンされたが、48人が回答を拒否した。 回答を拒否した旅行者は、手荷物を厳重にチェックされた。 チャットダウンは、SPOTScreening of Passenger by Observation Techniques)プログラムの延長で実施されている。 SPOTでは、$312mの予算により3,000人の検査スペシャリストが161空港に展開されている。 20045月から20088月まで20億人がSPOT空港から飛び立った。 そして153,000人が2次的な質問に回され14,000人が警察に引き渡され1,100人が逮捕された。 しかし、逮捕された者は、不法移民とか証明書類の改竄とか薬物不法所持が原因でテロの容疑者は皆無だった。 政府会計検査院は、6つのテロ計画に参加した16 人が、この期間に8つのSPOT空港を少なくとも23回見つからずに通過していることを突き止めている。 チャットダウンは、非効率で効果がないという批判が上がっている。(usatoday.com, 10/13/2011)

 

(2)スピリッツ航空低運賃、付帯サービス運賃で補填

Spirit航空(Tampa空港基地)は、旅客数ベースで全米第20位の年間670万人を輸送する航空会社だ。 しかしこの会社の営業利益率12%は、全米第1位にランクされる。 2007年にやっと黒字に転換して以来、毎年連続して利益を計上している。 今年の収入は $1bnを突破するだろう。 Spiritは、低運賃で顧客を集めている。 平均運賃は $125で、同様の路線のSouthwest $142jetBlue $158よりも遥かに安い。 しかし、この低運賃は、各種の付帯サービス運賃によって補完されている。 2セントのTampa-Fort Lauderdale便が、最終的に $53.40になったケースが存在する。 その内訳は、連邦税と空港税 $21.40と、オンライン航空券購入費 $19.98と、事前に組み込まれた旅行保険 $14だ。 オプトアウトしないと請求されてしまう旅行保険については、旅客から非難が殺到しSpiritはこの請求方法を変更した。 Spiritは、手荷物有料化に踏み切った最初の米国キャリアだ。 今では、40ポンド以上の重量の手荷物に少なくとも $25の重量超過料金を厳しく徴収している。 そして機内持ち込み手荷物にも $30を徴収している。(座席下部に収納できる手荷物は無料) Spiritの付帯サービス運賃収入は、収入の35%に達している。 Spiritの座席は、28吋ピッチで 他社の通常ピッチ31吋より▲10%も狭くしてA320の客室仕様を178席としている。 (St. Petersburg Times.com, 10/14/2011)

 

機内持込み

$30

受託手荷物2

$35

予約

$10

搭乗券空港印刷

$5

受託手荷物1

$28

PAX usage

$8.99

予約変更

$115

 

 

 

 

(4)航空会社 今年も利益計上するだろう

米航空会社の第3四半期の決算が間もなく発表されるだろう。 各社は、1990年代のシェア競争をかなぐり捨てて、用心深く供給を削減して景気後退に備えている。 米航空会社の供給は、第2四半期 +2.5%、第3四半期 +1.1%、第4四半期▲1.3%(何れも前年同期比)と予想されている。 第3四半期では、AAを除く各社は利益を計上するだろう。 そして、2001年以来▲$55bnの累損を計上した米航空業界は、2年連続で2011年通期でもAAを除いて利益を計上するだろう。 米航空会社は、やっと需給バランスの経済原則を理解したようだ。 供給を削減して、座席搭乗率を向上させている。 搭乗率は、200年初頭の70%近辺から最近では80%以上を達成している。 そして、最近は国内線の運賃を値上げしている。 昨年の平均運賃は $337に達したが、インフレ調整後では1990年代の中頃より▲30%近くも低下している。 そこで、航空会社は基礎運賃以外に、手荷物手数料などの付帯サービス運賃収入を増加させている。 1990年の全旅客収入に占める航空券収入の割合は88%であったが、2010年には71%に低下した。 それだけ付帯サービス運賃が増加しているのだ。(marketwatch.com, 10/16/2011) (nytimes.com, 10/18/2011)

 

(  )*内数値は、第3四半期実績

航空会社1株当たり利益予想(単位:米セント)

航空会社

3四半期推定

4四半期予測

AA

37 (48)*

100

DL

93

15

US

49

31

UA

210

42

WN

13(18)*

7

 

 

(5)アルゼンチンとウルガイ、火山爆発で航空路遮断

アルゼンチンとウルガイが、1016日、チリのPuyehue火山爆発で 主要空港発着便の運航を停止させた。 この火山は、今年はじめから活発な活動を開始している。 火山灰が通過する迄の間、運航を停止させる。(channelnewsasia.com, 10/17/2011)

 

(6)カード新規登録サイニングボーナス拡大

カード会社が、信用力のある高額カード消費者(所謂Transactors)の獲得を狙って、新規登録者に対して登録初年度会費無料の恩典と大きなサイニングボーナスを提供している。 Capital One Financial Corpは、新規登録者が保有するマイレッジと同じマイル(上限10万マイル)を提供するVentureカードのキャンペーンを3月に開始した。 このキャンペーンは、タッタの25日間で用意した予算の10億マイルに達してしまった。 Capital Oneは、Ventureカードを消費者に知ってもらうことができたので キャンペーンは大成功だったと語っている。 American ExpressVisaは、信用力ある個人に対して5万マイルの新規登録ボーナスマイルを提供している。 カード会社は、 景気後退、信用市場の収縮、クレジット会社に対する金利や手数料規制などの影響を回避するために、Transactorsの掘り起こしに躍起になっている。 このキャンペーンを利用してマイレッジをシッカリ溜め込んでいる人たちが居る。 彼らは10社以上のカード会員になり、そして$1,000程度のカードによる最低購入条件を守って、ボーナスマイルを貯めて豪華旅行を一銭もかけずに楽しんでいる。 一時に10社のクレジットカードに登録したり脱退したりすると個人のクレジットレーティングが低下することになる。 しかし1年に1社程度の脱会は、▲5ポイントのレーティング減少で済むので、マイル獲得の方が断然メリットが存在すると言う訳だ。(wsj.com, 10/20/2011)

 

(7)デルタ航空が新エコノミー座席全機装着へ

DL航空が、通常の31吋ピッチより広い 少なくとも34吋ピッチの座席をメインラインと250機以上のリジョナル路線の全機に装着することとなった。 この座席は、エコノミークラスの最初の35列に装着される。 このピッチを拡大した座席は、片道 $19 ~ $99で販売される。 DLは、今年はじめより長距離国際線にこの座席を既に装着開始している。(wsj.com, 10/20/2011)

 

 

【欧州&アフリカ】

 

(1)バージン、5,600万ポンドの航空機投資

VS航空が、LGWMAN空港発着のレジャー路線のフリート強化に £56mを投資する。 この中にはB747-400の客室改修が含まれる。 これは、最近発表された £100mのプロダクト強化投資の一環。(wsj.com, 10/16/2011)

 

(2)BAA 3滑走路建設諦めず

BAA CEO Colin Mathewsが、LHRLGWを高速鉄道で繋ぐHeathwick構想を批判した。 競争上、接続時間(MCT)は45分〜1時間とする必要がありHeathwick構想では実現できないと言っている。 彼は、テームズ河口に新空港を建設する構想(ロンドン市長Boris Johnsonが推す計画)は、建設費に £40bnを必要とし非現実的だと言っている。 そして、連立政府が来年発表する次の航空政策には、LHRの第3滑走路を建設案も含めるべきだと主張している。(FT.com, 10/16/2011)

 

(3)エールフランスCEO更迭

AF/KLM グループCEO Pierre-Henri Gourgeon65)が、1017日の臨時取締役会で更迭された。 7月の株主総会で、2期目の4年間のCEO職を信任された直後の出来事となる。 会長のJean-Cyril Spinetta1997 ~ 2008 CEO)がCEOを兼務する。 GourgeonAF CEOも辞することとなる。 このポストの後任には、Christine Lagarde IMF総裁の仏財務相当時の主席スタッフAlexandre de Juniac48)が就任する。 AF/KLMグループは、第2四半期にアナリストの予想を上回る▲€197mの損失を計上した。

収支悪化と2009年の大西洋事故原因と言われている乗員訓練の問題が更迭に繋がったとされているが、channelnewsasia.com 10/17/2011付けは、消息筋の話として会長とCEOの意見の食い違いが原因と書いている。 AFの調整後負債はEBITDA利益比4倍以上となっており、IAGLH2倍を大きく上回る。 6月末でネット負債は 6.04bnに達している。 AFの新経営陣は、このB/Sの改善に取り組まなければならない。 仏政府はAF/KLM株を15.7%保有している。(FT.com, 10/17/2011)

 

(4)フラポート、新滑走路供用開始

Fraportは、1016日、予定通りFRA空港の新滑走路を1021日から供用開始すると発表した。 独地方行政裁判所は、今週始め、周辺住民との騒音問題が解決する迄の間FRA空港の夜間便運航を禁止すると突然発表して関係者を驚かせた。 LHは、連邦行政裁判所の判決が出るまでの間、新滑走路の使用を回避すると言っている。(wsj.com, 10/18/2011) (情報502 ページ17参照)

 

(5)欧州航空会社社長たち 欧州委員会と航空機排ガス規制で協議

EUは、201211日よりEU域内を発着する航空機を排ガス取引制度(ETS)に組み入れる。 この結果、航空会社は2020年迄に 17bnの負担を強いられるだろう。

米中露及び日本を含む欧州連合以外の26ヶ国は、一方的なEUのこの規制に反発し国連aviation agencyICAO ?)に対しのこの規制の中止を訴えている。 そして、ETSに反対しているこれらの国の、欧州航空会社に対する報復が予想されている。 欧州航空会社のCEO達が、1020日、この問題を協議するために欧州委員会のヘッドManuel Barrosoと面会する。 欧州の航空会社のCEO達は、欧州環境委員会のConnie Hedegaardの「排ガスの無料の排出権は 20bnの価値があるので、この分を旅客に転嫁すれば 航空会社はこの資金を航空機材購入に充当出来る」という発言を問題視している。 燃油費高騰を顧客に転嫁出来ないで困っている航空会社の実情を全く理解していないと憤慨している。(wsj.com, 10/20/2011)

 

(6)BAA エディンバラ空港売却へ

BAAがスコットランドのEdinburgh空港を売却することとなった。 BAAは、この売却を2012年中頃迄に完了したいと言っている。 

アナリストはEdinburghの価値を 524mと予想している。 英競争審査委員会(Competition Commission)は、2009年に英空港間の競争を促進させるためにLGW, STNに加えスコットランドのEdinburghGlasgowのいずれかの売却を命令した。 アナリストは、GlasgowでなくてEdinburgh売却に驚いているが、BAAはより高い売却価格のEdinburghを選択したのだろう。 BAAは、2009年にLGW £1.5bnGlobal Infrastructure Partnersが率いるコンソーシアムに売却している。(FT.com, 10/19/2011)

 

 

旅客数

EBITDA 2010

アナリスト予想

Edinburgh

730万人

£44m (-4%)

£457m

Glasgow

530万人

£30m (-9%)

£285m

 

 

【アジア&中東】

 

(1)エティハッド航空、エールリンガス買収交渉開始

消息筋の話によると、Etihad航空がAer Lingus25%を買収するための交渉を開始している。 アナリストは、Aer Lingusを買収するのはIAGBA+IB)だろうと言っている。 アイルランド政府は、Aer Lingus政府保有株は1 1以下では売却しないと言っている。(現時点株価は€0.64) €1/株とすると、Aer Lingus25% 132.4mとなる。 Etihadは、BMI買収にも興味を示している。 そして この買収に関連してVS航空との提携を模索している。 IAGは、既にBMI買収のオファーを提出している。 アイルランド政府は、国家財政の立て直しのために航空会社に加えて港や発電所を売却して(民営化して)€5bnの資金を調達することを検討している。(FT.com, 10/16/2011)

 

(2)中国東方航空 B787×24機発注取消

香港証取へファイルした1017日付け資料で、China EasternB787×24機の発注を取り消し、代わりにB737×45機(20142016年デリバリー)を購入することが判明した。 B787取消は、3年以上の機材デリバリー遅延が原因。 Easternは、これとは別にA330×15機についても購入する。 取り消されたB787は、2005年の中国政府とボーイングとの間のB787×60機購入契約の一部。 B787は、現在800機以上の受注残を有する世界最速販売航空機であるが、開発予算の超過とデリバリー遅延違約金の支払いでコスト増のプレッシャーを受けている。(wsj.com, 10/17/2011)

 

(3)カンタス スト

QFの手荷物係が属するthe Transport Workers Unionは、1019日、会社側のオファーを拒否してストを再開すると語った。 機内食と空港地上職員も含むこの組合は、1025日に 1時間のストを予定する。 組合は、待遇面で依然として会社側回答に不満を有しているが、労使間の紛争の最大の問題は業務の海外アウトソース(つまりジョッブセキュリティー)にある。(wsj.com, 10/17/2010)

整備組合the Australian Licensed Aircraft Engineers Associationは、ストを3週間延期することを決定した。 最近7機の稼働停止に追い込んだ残業中止も取りやめる。 次回の労使交渉は、1027日に予定されている。(wsj.com, 10/20/2011)

 

(4)ニュージーランド航空ATR発注

NZ航空は、1019日、ATR 72-600ターボプロップ×12機(オプション×5機)を発注したと発表した。 デリバリーは201210月よりとなる。 NZは、この機材導入でリジョナル路線を強化する。 NZは、2001年以来機材投資に $7.1bnつぎ込んだ。 現在迄で、この内の $3.8bn分の機材を受領している。 NZ政府はNZ株を76%保有している。(channelnewsasia.com, 10/19/2011)

 

(5)大韓航空 3四半期決算 損失計上

KEの第3四半期決算が、▲5,243億ウオン(367億円)の損失となった。 燃油費高騰、ウオン安、航空貨物減が、この決算に大きく影響した。 第4四半期の見通しも暗いと言っている。(wsj.com, 10/19/2011)

 

(単位:10億ウオン)

収入

営業利益

損益

燃油費

為替差

旅客輸送

貨物輸送

3,183

239.3

524.3

1,217

771.2

na

na

+4.3%

47%

+550.7

+34%

+345.2

+11%

13%

 

 

(6)タイ航空 超低コスト航空会社設立を計画

TGが、超低コストのLCCの設立を計画している。 同社社長Piyasvasti Amrannandは、「TGは、Thai Smileの新設LCC20127月より運航開始するが、この他に超低コストLCCが必要だ」と語っている。 今のところは、TGAirAsiaJetstarに対抗するThai Smileの設立に全面的にフォーカスする。 Thai Smileは、A320×11機を発注中で、その1 号機を20126月に受領する。 BKK=Macao, BKK=Shenzhenの路線が検討されている。 TGのシェアは、過去数年間で43%から32%に低下した。 TGは、このシェアの挽回を目論む。 TGは、最近Nok Airの保有株を +10%追加して約40%とした。(channelnewsasia.com, 10/20/2011)

 

(7)中国の銀行、中国国産ジェット機C919型機×45機発注

Industrial & Commercial Bank of China Ltd.の航空機リース部門が、中国初の国産ジェット機C919型機×45機を発注した。 C919型機の開発は、一本通路機でB737A320と競争させる中国の野心的な計画。 就航は2016年頃が予定されている。 ICBC Financial Leasingは、現在旅客機×70機を保有し、6月にA320×42機を発注している。 ICBCは、これらの航空機を中国とAPACの航空会社にリースする。(wsj.com, 10/20/2011)

 

 

 

 水 運

 

(1)クルーズ ギリシャ寄港中止

ギリシャで緊縮財政に反対する市民のデモが先鋭化している。 クルーズ会社の一部は、アテネ近郊のPiraeusRhodes島への寄港を中止した。 MSC Musicaは、ATHの代わりにHeraklionへ寄港している。 OceaniaRhodesの代わりにPatmosへ寄港している。 Royal Caribbeanも、ギリシャ寄港クルーズのスケジュールを変更している。(travelweekly.com, 10/20/2011)

 

 

 

 陸 運 & ロジスティックス

 

(1)英国鉄道フランチャイジー決定

英連立政権になって、初めての鉄道のフランチャイジーが決定された。 運輸相Justine Greeningは、Greater Anglia路線のフランチャイジーにオランダ国鉄Nederlandse Spoorwegenの子会社Abellioを指定した。 Abellioは、英国のGo-AheadStagecoachに競り勝って このフランチャイズ権を獲得した。 期間は17ヶ月に限定されている。 Abellioは、National Expressの従業員3,000人を引き継ぐ。 英政府は新たな鉄道政策を検討中で、その影響で今回の指定が短期のフランチャズ期間となったものと推測されている。 政府は、フランチャイズを所有しているNetwork Railとフランチャイジーの関係を見直し、税金による赤字の補填を削減し、フランチャイズ期間を15年程度に延長することを検討している。 幾人かのコメンテイターは、EU域内の国鉄で大きな資力を有する独DBとか仏SNCFなどの方が、英国のフランチャイジーには適していると考えている。 2012年末にはWest Coastフランチャイズの更新契約が待っている。 それには仏SNCFがビッドしている。 英国のオペレーターにとっては競争が激化するが、National Express, Stagecoach, First Groupなどは、よりマージンの高いバス交通と 英国以外の市場におけるシェア拡大を目指している。 Go-Aheadは、英国内に留まっているが、ロンドンと南東部の強力なプレゼンスを誇っているので今のところは安泰だ。 しかし、長期的には投資家の信を得るのは難しくなると予想されている。 2009年には、National Expressが、East Coast路線のフランチャイジー権を契約半ばで不採算を理由に政府に返還している。(FT.com, 10/20/2011)

 

(2)CSX 3四半期 増益 +12%

米貨物鉄道会社CSXの第3四半期利益が +12%増益の $464mとなった。 収入は +11%増の $2.96bnであった。 輸送物量は +0.6%増であった。 第1四半期 +7%、第2四半期 +3%と連続して貨物輸送量の減少が続いている。 CSXの事業の25%を構成する石炭の輸送が▲1.5%低下した。 年末商戦の在庫積み増しインタモーダル貨物も減少している。(wsj.com, 10/18/2011)

 

(3)中国鉄道計画 予算不足で立ち往生

中国の6,000マイル鉄道網敷設計画の一部が、資金難で建設の一時中止を余儀なくされている。 一時中止されている工事の半分は、時速200km以上で走行する高速鉄道計画だ。 6月末の鉄道省の負債は2900億元(248,710億円)と3ヶ月前の19,800億元から膨れ上がっている。 7月に発生した高速鉄道事故(40人が死亡、怪我人200人発生)も計画遂行の足踏みに強く影響している。 鉄道建設には600万人の出稼ぎ労働者が働いている。 工事の一時中止は社会不安を引き起こしかねない。 政府は、鉄道債券に対する課税緩和を実施したり、追加的起債を準備したりするなどの対策を練っている。(wsj.com, 10/20/2011)

 

 

 

 ホテル & リゾート

 

(1)スポーティングベット トルコ事業売却

Sportingbet(英)がトルコのオンライン事業をEast Pioneer 142.5mで売却することに合意した。 トルコのオンライン賭博事業は、トルコがオンライン賭博を禁止しているためにChannel Islandから運営されている。 Sportingbetは、トルコの事業を売却して、規制されたスペインやギリシャ市場にフォーカスする。 Ladbrokesは、このトルコ事業の微妙な政治的問題で、数日前にSportingbetの買収を諦めたと言われている。(FT.com, 10/14/2011)

 

(2)ドイツ銀行 ラスベガス カジノ債権 $4.9bn、欧州ソブレイン債債権に匹敵

Deutsche BankLas Vegasカジノ融資残高 $4.9bnが、同銀行が保有する欧州ソブレイン債の債権 $5.1bnに匹敵する。 Deutsche Bankは、完全子会社のCosmopolitan (3,00)に対して $3.9bnのクレジット ファシリティーを保有している。 Deutsche Bankは、Cosmopolitanの開発業者の債務不履行が原因でこのカジノを $4bnで建設し保有することとなった。 同行は、これ以外にStation Casinoの負債 $1bnと株式25%を保有しいている。 米カジノに対する融資残高は、Deutsche Bankのギリシャ、イタリア、スペイン、ポルトガルに対する融資残高の $5.1bnに匹敵する。 Las Vegasは、世界経済危機のグランドゼロと言われている。 全米で最悪の失業率となっている。 Echelonの数10億ドルプロジェクトが中止された。 MGM ResortCityCenter開発の一部を構成するNorman Fosterが設計したHarmon Towerは、建築の安全性の問題で2009年の竣工以来空き家の儘だ。 いずれ近いうちに取り壊される運命だ。(FT.com, 10/16/2011)

 

(3)NHホテル 20%中国HNAグループに売却

大きな負債を抱えるNH Hotels(スペイン ビジネスホテル チェーン)が、株式20%5月の株価 7の▲25%引きの 5.35で中国のツーリズム グループのHNAグループ(海南航空 親会社)に売却することとなった。 売却総額は 329.9mとなる。 HNAは、NH Hotelsの割当増資を全て引き受ける形で この株式20%を取得する。 この結果HNAグループは、NH Hotelsの筆頭株主HesperiaNH Hotelsのライバル企業)の20%に次ぐ大株主となった。 スペインのもう1社の都市ホテルAC Hotelsは、Marriottからの資金注入との引き換えに合弁企業を設立している。(FT.com, 10/17/2011)

 

(4)アコー 増収 2011年利益見通し堅持

Accor(仏)の第3四半期収入が +2.7%増収の 1.62bnとなった。 同社は、2011年のEBIT利益見通しである 510m ~ 530mを堅持する。(wsj.com, 10/18/2011)

 

(5)インキーパーズ、サーベラスに64ホテル売却

Innkeepers USA Trustが、Cerberus Capital ManagementChatham Lodging Trust64ホテルを $1.02bnで売却することに合意した。 これで、過去2ヶ月間続いた売り手と買い手の紛争が終結した。 Cerberus等は、5月に合意した $1.12bn $700mの負債の引き受けによるホテルの買収契約を、市場環境激変の"事情変更の原則"のエスケープクローズを適用して破棄した。 Innkeepersは、CerberusChathamを契約不履行で訴えていた。 Innkeepersは、今回の合意で若干の価格引き下げと負債の縮小を実施している。 (reuter.com, 10/19/2011)

 

(6)ウィットブレッド上半期 増益+37%

Whitbreadの上半期決算が、増収 +10%、増益 +37%となった。 Premier InnCosta Coffee共に増収を達成した。 Whitbreadは、2015/16年にPremier Innの英国の客室を +50%増加させ、Costa Coffeeの世界販売を倍増させる計画を有している。 現在、中国では120Costa Coffee店を保有している。(FT.com, 10/18/2011)

 

(単位: 英ポンド Million

総収入

営業利益

利益

Premier Inn収入

Costa Coffee収入

£891.3m

208.9

159.2

641.9

250.8

+10.7%

+23.3%

+37.3%

+5.2%

+26.3%

 

 

(7)ウインリゾート 増益

Wynn Resort3四半期決算以下の通り。 Wynn Resortの収支は、マカオで持っている。

(wynnlasvegas.com, 9/30/2011)

 

WYNN RESORTS, LIMITED AND SUBSIDIARIES

CONDENSED CONSOLIDATED STATEMENTS OF OPERATIONS

(amounts in thousands, except per share data) (unaudited)

 

 

 

 

Three Months Ended

 

 

 

Nine Months Ended

 

 

 

 

September 30,

 

 

 

September 30,

 

 

 

 

2011

 

 

2010

 

 

 

2011

 

 

2010

Net revenues

 

 

 

 

1,298,304

 

 

 

 

1,005,949

 

 

 

 

 

3,925,929

 

 

 

 

2,947,510

 

Operating income

 

 

 

 

239,845

 

 

 

 

131,949

 

 

 

 

 

733,434

 

 

 

 

394,943

 

Net income (loss)

 

 

 

 

185,185

 

 

 

 

(2,054

)

 

 

 

 

566,851

 

 

 

 

144,722

 

Net income (loss) attributable to Wynn Resorts, Limited

 

 

 

$

127,063

 

 

 

$

(33,508

)

 

 

 

$

422,898

 

 

 

$

45,885

 

 

 

 

 

Three Months Ended September 30, 2011

 

 

 

 

Wynn Las
Vegas

 

 

Wynn
Macau,
Limited

 

 

Corporate
and Other

 

 

Total

Operating income (loss)

 

 

 

$

(415

)

 

 

$

213,094

 

 

$

27,166

 

 

 

$

239,845

 

Adjusted Property EBITDA (1)

 

 

 

$

85,134

 

 

 

$

295,960

 

 

$

-

 

 

 

$

381,094

 

 

 

 

 

Three Months Ended September 30, 2010

 

 

 

 

Wynn Las
Vegas

 

 

Wynn
Macau,
Limited

 

 

Corporate
and Other

 

 

Total

Operating income (loss)

 

 

 

$

(16,195

)

 

 

$

124,745

 

 

$

23,399

 

 

 

$

131,949

 

Adjusted Property EBITDA (1)

 

 

 

$

76,521

 

 

 

$

198,008

 

 

$

-

 

 

 

$

274,529

 

 

 

(8)ドイツ銀行 $609mの商業用不動産担保証券販売

Deutsche Bankの伝えられている $609mにのぼるCMBS販売が、沈滞する米国のホテルCMBS市場を活性化すると期待するのは間違いだ。 少なくとも今年はそうならないだろう。 Deutsche BankCMBSは、52ホテルの7つの商業ローンの複数の借り手の負債を取りまとめた2008年以来初めて発行するホテル関連CMBSだ。 ホテル関連CMBSローンの30日以上の滞納率は過去最高となっている。 9月の30日以上の滞納率は13.39%となっている。 過去10年間、CMBSは不動産投資の定着物(Fixture)とされて来た。 今後再びCMBS市場が活性化されるだろう。 将来はCMBSファイナンスの進化が期待されている。(HNN.com, 10/21/2011)

 

 

 

 その他

 

(1)アップル第4四半期決算増収 +67%、増益 +70%  (apple.com, 10/18/2011)

 

 

ap111024.png 

 

 

 

 

 

 

編集後記

 

 

「今週号で印象に残ったニュース」

 

思いつくままに、今週号で印象に残ったニュースについて触れてみる。

 

ü   AA航空がGDSの契約更改交渉を来年以降に延期した

AA航空とAmadeusが、831日に失効した契約を2012年以降まで延長して、契約更改を先延ばしすることで合意した。 AAは、既に同様の延長をSabreTravelportとも合意している。 ブッキングフィーを値下げしたいAAだが、さりとてGDSの画面からAA便を削除されてしまえば大きな減収を余儀なくされる。 AAとて強気一辺倒のGDS交渉をできないのだろう。 だから、とりあえず来年迄現契約を延長する便法を採用したのだろう。 しかし、この契約更改の先延ばしは、AAにとって有利な戦術となるのではないだろうか? その根拠は:

延長している間に、ダイレクト・コネクトのテクノロジーが進化する。

OpenAxis Groupの標準XMLの開発が進展する。 これもダイレクト・コネクトの進化に拍車をかける要因になる。

GoogleFlight Searchが改良される。 GoogleFlight Searchは、GDS代替となるかもしれない。 特に航空会社が問題視している低運賃検索で、GDSに取って代わるようなことでも起これば航空会社にとっては願ってもないことだ。(航空会社にとって、高イールドの法人旅行の複雑な旅程は 現行通りGDS経由予約でも構わない筈だ)

 

ü   タイ航空が超低運賃のLCC航空会社の設立を検討している

TGが、LCC子会社Thai Smileの来年半ばの就航を準備させている最中に、超低運賃のLCCをもう1社検討しているらしい。 TGは、その一方でNok Airの株式を30%から40%に増加させた。 Jetstar2ブラ運営に成功したQFは、Jetstar Japanに加えてもう1社のアジアブランドの航空会社をシンガポールに設立する計画だ。 SQも、Tiger Airwaysの少数株を保有しているが、これに加えて中長距離LCC子会社を1年以内に設立すると言っている。 そして全日空は、Peachに加えてAirAsia Japan2社目のLCCを設立した。 欧米では、航空会社間のコンソリデーションが進んでいると言うのに、アジアの空ではLCCを中心に全く逆の動きが見られる。 それだけアジアの航空市場の成長の潜在力が強いと言うことなのだろうか? あるいは、航空会社の経営が依然として利益よりも市場占有率優先と言うことなのだろうか? こんなにLCCが乱立して、航空会社はやって行けるのだろうか?

 

 

ü   米クルーズ会社の幹部達が「旅行会社は大事だ」と(お世辞を)言っている

米国では、航空会社が自社Webサイト経由の直販を増やしている。 ホテルも直販をどんどん増加させている。 米国のホテル業界では、大手ホテルチェーンが市場を席巻しているようなので、欧州や日本市場と違って宿泊施設のオンライン直販がどんどん成長しているようだ。 インターネット経由のダイレクト販路を新たに獲得した航空会社は、2000年頃から旅行会社に支払っていたベース・コミッションを早速全廃したが、ホテルやレンタカーやクルーズは、2%のコミッションを依然として支払い続けている。 オンライン販売は、単純な国内航空券の購入やホテルの予約には適しているけれども、複雑な旅行には適していないと言われて来た。 複雑な旅行の典型例がクルーズ予約だ。 しかし、そのクルーズ予約だって 最近こっそりとオンライン直販を増加させている。 クルーズのHPを閲覧すると、船のフロアーマップは勿論のこと 各船室やコモンプレースの360°のパノラマビューの動画まで用意されているのだから、5,000人乗りのマスクルーズ船プロダクトの簡単な予約の場合は、オンライン直販がますます増えるだろう。 なんとクルーズ会社だって、航空会社やホテルと同様にオンライン直販を増加させて流通経費の削減を目論んでいるのだ。 そして、驚いたことには、これも航空会社を真似して 有料の付帯サービスをますます増加させている。 これらの付帯サービスは、コミッション支払いの対象とならないので、旅行会社は直販増に加えて付帯サービスプロダクトの増加によるコミッション減少の収入インパクトを受けることになる。

ASTA旅行会社会員の22%が、クルーズ予約に対してサービスフィーを徴収していることが頷ける。(クルーズ予約に対するサービスフィー徴収は、2009年調査の17%から +5%ポイントも増加しているという)

クルーズ会社は、何時も何処でも「旅行会社は大事だ」と言い張っているけれども・・・、それは本心ではないようだ。 旅行会社は、トランザクション中心では生きて行けなくなっている・・・。

 

 

ü   英連立政権の LHR+LGW=Heathwick ハブ空港構想

英連立政権が、公約通りLHR, LGW, STNに於ける新滑走路建設計画を全て破棄した。 既に処理能力の限界に達しているLHRの第3滑走路建設計画は、これでお蔵入りとなってしまった。 連立政権は、その代わりに 最近 LHRLGW間に両空港間を15分で結ぶ高速鉄道を 50億ポンド(6,000億円)かけて敷設して、2つの空港を一体的に運用するアイディア"Heathwick構想"を提案している。 空港運営業者のBAAや航空会社が非現実的な考えだと言ってこの構想を強く批判している。 トランジット旅客の乗り継ぎ時間を1時間以内にできない致命的な欠陥が、この構想に存在するというのだ。

日本でも、成田と羽田を弾丸列車が走る地下トンネルで結ぶ計画が一時浮上したことがある。 どちらも誠に持って奇妙な考えだ。 空港にとっての顧客は、そこを利用する旅客と航空会社だ。(それに空港ビルのテナント商店もある) 隣接する2空港を繋いで恰も1つのハブ空港として運営するこれらの案は、利用者の利便を全く無視しているとしか言いようが無い。 特に航空会社にとっては、2空港にまたがる分散投資を誘発させられてコスト増に繋がると同時に非効率この上ない運営を余儀なくさせられてしまう。 何とか騒音が軽減したエンジンを開発できないものだろうか・・・。

 

 

H.U.

  

 

(以上)